インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

イノベーションへの解 実践編 (Harvard business school press)

価格: ¥2,100
カテゴリ: ハードカバー
ブランド: 翔泳社
Amazon.co.jpで確認
途中で疲れた ★★★☆☆
もしクリステンセン先生のイノベーション論を読んだことのない方でしたら、「イノベーションへの解」をまずはオススメします。
というか、「イノベーションへの解」一冊で十分だと思います。
本書は、実践編とうたっている通り、具体的な戦略(っぽいもの)を上げていますが、僕は途中でくたびれて何度も止めようと思いました。
これは、経営者や企業内の実践者には合わないのではないでしょうか。
ここまで細かく情報を入れてしまった時、恐らく最終的には、何も手を出せなくなるでしょう。
きっと、ここで疲れてイノベーションまで到達しない気がします。
もしかしたら、本書は、研究者や評論家..的な方なら好むかもしれません。
クリステンセンの著作ではありません ★★★☆☆
クリステンセンの過去の著作(イノベーターのジレンマ、イノベーションへの解)が非常に高品質な理論に支えられているのと比べ、本作は(クリステンセンも設立に参加しましたが)イノサイトと言うイノベーションに関するコンサルティング会社の役員達が、イノベーションに関する課題を持つ企業に対して「こうすればよいですよ」というアドバイスの概要を述べている本です。
 ところどころでクリステンセンの前作(イノベーションへの解)の解説が入っているため、初めて読んでもエッセンスは読み取れますが、あくまでイノベーション実現へのステップ概要を説明することで、「より具体的に実践方法を知りたい人は当社のコンサルティングを受けてください」というのが趣旨と理解しました。
 ただし、そのフレームワーク自体は非常にシンプルでわかりやすく(さすがコンサル)、クリステンセンの理論を実践するためのひとつの考え方としては参考になるかと思います。
日本に足りないのはイノベーションだ。 ★★★★★
 クレイトン・クリステンセンによるイノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)及びイノベーションへの解 収益ある成長に向けて (Harvard business school press)を受け、教え子達がイノベーションの実践法を定式化したのが本書である。先の2冊は読まなくても、随所に要点が引用されているので大丈夫。

 破壊的イノベーションを持続的に行わなければ、10年後のその会社の存続は危ない。なぜなら、現在中核となっている事業の延長では、やがて性能過剰と価格高騰を招き、イノベーターに市場を奪われるからだ。中核事業を担っている方も、新製品の開発をしている方も、間接部門である方にとっても有用な本であると核心する。なぜなら、どの仕事をしていてもユーザは存在し、現在の製品やサービスに不満を持っている可能性があるからだ。

 破壊的イノベーションの対象となる事業には、ある規則がある。片付けたい目的に適した製品が無いこと、該当製品が品質過剰で高すぎることなどである。本書では、市場からその企業がイノベーションに適した製品を見つけ出す手引きやチェックリスト、事業推進時の注意事項がきちんと定式化されており、非常に有用性が高いと考える。
 また、企業が定常的にイノベーションを起こすための評価基準や人事政策も盛り込まれており、企業人必読の書と思われる。
イノベーション=持続的&自律的な成長戦略の実践 ★★★★★
クリステンセンのイノベーション3部作『イノベーションのジレンマ』『イノベーションへの解』『明日は誰のものか』を踏まえつつ、クリステンセンと著者らでつくられたイノサイトというイノベーション・コンサルティング会社での実践を通じて得られた知見を、方法論として構成した内容を紹介しています。

類書とは異なる本書の価値は以下のようなものです。

持続的かつ自律的な成長戦略としてイノベーションを捉えています。
イノベーションに関する書籍には、イノベーションを単なる新商品開発として定義していたり(空間軸)、イノベーションを一回限りのイベントとして捉えていたり(時間軸)、というように、また、イノベーションのためのアイデア創出に偏っていたり、定型的なプロセスに偏っていたり、というように、イノベーションの一部のみを取り扱っているものが多く見受けられます。
しかし、本書では成長戦略としてイノベーションを位置づけていますので、企業経営においてイノベーションがどのように取り扱われるべきかについて俯瞰することができます。

イノベーションをマネジメントするための整合した方法を提示しています。
既出の戦略論、マネジメント手法、マネジメントツールが数多く登場します。最初は既出の経営理論の焼き直しかと思わせるような印象を持ちましたが、そうではなく、イノベーションを成功させるためにマネジメントはどうあるべきか、ということを踏まえて要所を整理した結果、イノベーションに必要な主要な経営理論が登場し、かつイノベーション用途にカスタマイズされている、ということです。
主要な経営理論・手法を学ばれている方にとっては、よく知っているものが登場しますので、イノベーション用途にどのように再解釈すればよいかがわかると思います。またイノベーション手法を学ばれている方にとっては、経営レベルでイノベーションを検討する際に如何なる経営理論を活用すればよいかがわかると思います。

イノベーションの実例や実践を通じたヒントが数多く提示されています。
本書や理論書などをもとにしてイノベーションを推進していく際に起きそうな個別具体的な問題が大小限らず登場します。これらによってイノベーションを計画する際に陥りがちな問題を事前にある程度把握することもできるでしょうし、実際に問題が起きた際にも「自分たちだけではない」というある種の安心感を得ることもできるでしょう。

なお、イノベーションを推進する人(オーナー・リーダー・メンバー)の能力・経験、人選、体制については重要な鍵であることは訴えていますが、本書はどちらかといえばプロセスに重きを置いている本ですので(それでも前述したとおり幅広いものですが)、人については他の書籍で補完されたほうがよいでしょう。マーク・ステフィック&バーバラ・ステフィック『ブレイクスルー』がお薦めです。

あと、邦訳が少し残念です。経営用語や人名について日本ですでに流通しているにもかかわらず訳者がそれを使っていないことがあります。このあたりはもう一段配慮して欲しいところです。
閉塞状況の打破に必読の一冊 ★★★★★
イノベーションは独創的な個人による天啓のようなものではなく、一定の原則・手順に従うことで誰にでも実現できる。
そのためのプロセスを順を追って、丁寧に解説してくれているのが「実践編」と書名に銘打たれた本書の特色である。
クリステンセン教授の見出した「破壊的イノベーション」の概念は、ハードディスク業界の研究から生まれたものであるが、
その後の研究・取組みや、本書の執筆陣であるイノサイトのコンサルティング作業を通じて、業界を横断して適用可能な概念であることが、
実際のケーススタディとして積み重ねられてきた。
本書はそれらのケースから、「パターン」を抽出し、読者が自身で利用可能なフレームワークとして呈示する。
企業の中核事業においては主流となる数値的評価は、新規市場創出には不適切であること(市場自体がないので定量的評価は困難)、
むしろ「パターン」への合致度に従って意思決定を推進すべきと説く。
加えて、技術主導型のイノベーションに陥らないよう、顧客の「用事」に着目すべきであることや、「ジレンマ」を生み出す要因にもなっている組織構造や人事評価制度の問題など、多方面に読者の注意の促し、真に実践において磨かれた知見の結実が本書であるということが、ページをめくるたびに随所に感じ取られる。
新規事業創出に携わる人、経営管理層だけにとどまらず、ビジネスマンには必読の書であるように思われる。