情報探索のコツ
★★★★☆
本書は基本的には図書館員の養成のためのテクストです。第一章「レファレンスサービス序説」ではレファレンスサービスの定義、歴史そして現状と将来についての解説から始まり、情報探索のコツは冊子体の情報資源と電子上の情報資源とを場合に応じてうまく使い分けることだと説いています。
ところで、本書は学生、研究者および一般社会人の方々にも該当箇所に目を通せば情報探索の一助となり得ると思います。本書が扱っているのは、インターネット情報資源、図書館の図書・雑誌、出版社・書店・電子出版の情報源、新聞および記事、言葉・事物・概念、政府情報・統計資料、人物・組織、地理、歴史です。
使える冊子体の情報源はもちろんですが、利用価値の高い電子上の資源も紹介されているのはありがたいです。例として「ネットで百科@Home」では3分間だけ無料で閲覧できます(189頁)。また斉藤秀三郎編『和英大辞典』(日英社、1928)の「酒」の用例のオンパレードには思わず笑ってしまいます(87−89頁)。