『Turnaround』は、およそウエストライフが作りそうもなかったタイプのアルバムだ。何しろ、この5人のアイルランド人が年をとっていく一方で、ポップはどんどん若返ってきている。しかし、『Turnaround』は見事な方向転換(turnaround)となった。巧妙でファンキーなプロダクションに支えられたイキのいいアップビートは、彼らの変わり身の鮮やかさを示している。
スタートを告げるのは、バリー・マニロウの「Mandy」の胸躍るヴァージョン。ウエストライフのキャリア中、ベストを争える曲だ。いつもの感傷的なウエストライフ流バラードとは一線を画しているのが勝因だろう。彼らがこの数年飽きもせずに量産してきたばからしくもお涙頂戴的なチューンにはなかった魅力がある。続く「Hey Whatever」も新味という点では負けていない。シングル曲としてはリスキーだが、まずまずの成果と言える。かなり意外で興味深いトラックだ。その後、「Obvious」と「Heal」という思わせぶりなタイトルを持つ2曲で、彼らはパッとしない世界に逆戻りしてしまう。2曲ともポップとしては水準以下であり、シニード・クインあたりはもっとマシな曲を書いてもらっているのにと思わずにはいられない。
「Thank You」はこのアルバム中の白眉だ(場違いなスクラッチはいただけないが)。ボン・ジョヴィと佳曲「World of Our Own」のあいのこのような作風は、ウエストライフの抱える根本的なパラドックスを示してもいる。バラードから離れているときの彼らは素晴らしいポップ・グループになり得る。ところが、バラードっぽい曲(おおむねよく書けているのだが)を歌うと正反対の結果を招いてしまう。ウエストライフをトップに押し上げた必殺技が、今や足かせとなっているのだ。今回、彼らは何度目かの状況打破を試みたわけだが、まだ小手調べに終わっている感じがする。いま1度のチャレンジを期待したいところだ。(Cortman Virtue, Amazon.co.uk)
澄む
★★★★☆
ベストの後、ということでメンバーの慎重な姿勢がアルバムを通して垣間見られる。それは選曲において、ただヒット志向を匂わせただけのレコード会社のイメージ戦略に則った過去の反省をいかし、今の自分たちにマッチした曲を選んでいることからもわかる。1曲目の「マンディ」は古きよき香りを残しながら、新しい息吹を吹き込んでいて、同アルバムの中でも出色の出来栄え。「when a woman loves a man」「on my shoulder」は十八番のバラードで流石というしかない。しっとりとした情感を大切にしながら、ところどころでボーカルメンバーを変更してメリハリをつけ、単調な曲に色彩を与えている。「heal」はややありきたりな曲だが、最後のコーラスワークが素晴らしい。
backstreet boys やwestlifeのようなボーイズグループはティーンの少女向けというイメージが定着しているが、ぜひそんな色眼鏡を外してヴィジュアルに捉われず、男性も含め多くの人に聴いて欲しいと思う。下手な歌手より歌も上手いし、ボーイズボーカルの不動の人気に後押しされるかのように関わってくるクレジットも大物が揃い、アルバムの完成度は常に高い。またやや低音でバスを効かせない歌声は長く聴いていてもストレスを感じない。「新しさ」の氾濫や刺激に飽き足りたとき、こうしたアルバムは優しい聴き心地を提供してくれるオアシスとしてこれからも重宝されることを願いたい。
バラード好きな方には物足りないかも?
★★★★☆
1stアルバムの9割がバラードだったのに対して、
こちらは割りとアップテンポな曲が多いです。
独特のアイルランドの楽器を使った曲の多かった
ウエストライフですが、また違った印象を与える事に
成功したのではないでしょうか。
新境地を開拓した反面、従来のコーラスをしっとりと聴かせる
バラードが好きだった方には、そうした曲が減った分
少し物足りないかも。
しかしやはり彼等のパフォーマンスは素晴らしいのです。
初期に比べて5人が均等にリードヴォーカルを取る様に
なっているので、特にキーアンやニッキーのファンには嬉しいのでは^^
ウエストライフのファンだけでなく、洋楽を聴いた事のない方にも
オススメ出来る1枚だと思います。
turnaround
★★★☆☆
今までより歌い方が力強くなり、曲もロック調のものが
増え、雰囲気がかなり変わった感じがします。本人たちも
これからはロック路線でいこうと宣言しています。
個人的には初期の繊細でアイリッシュならではの哀愁漂う
ような感じが好きだったのですが・・・westlifeといえば
バラードを歌わせたら右に出るものはいないほどのグループ
だと思うので、やっぱり初期の彼らに戻って欲しいと思います。
やっぱりイイです。
★★★★★
彼らのアルバムは1stから全て持っていますが、
バラード系が多かったデビューの頃と比べて、今回は
とてもバラエティに富んだPOPな作品になっていると思います。
かといって、彼らのコーラスの美しさが損なわれている
のではなく、文字通り更に成長した感じなので、今までの
ファンの期待を裏切るようなものではありません。
10曲目のカバー曲、TO BE WITH YOUは耳にしたことのある人は
多いのではないでしょうか。なかなか味のある曲で、これをwestlifeは
丁寧に、力強く歌っています。
洋楽初心者の方も聴き易い一枚だと思います。
何度聴いてもあきません!
★★★★★
最近CMで流れているのを聴いて、このCDを知り合いに借りました。
とってもいいです!!
私は「TO BE WITH YOU」を聴きたいと思って借りたのですが、
他の曲も全部いいんですっ☆
普通、アルバムになるとあまり好きでない曲って必ず入ってるものなんですよね。
しかしこのアルバムは、どこかで聴いたことのある曲、癒される曲が盛りだくさんです!
ホント、聴いて損は絶対にしません!!
何度聴いても飽きないし、何かをしながら聴いていても邪魔になりません。
ぜひ聴いてみてください~~