動物を通じて人間をみるのと人間として動物を見るのとの差なのでしょうか?
★★★☆☆
ごめんなさい、テーマの把握が最後までできませんでした。レビューアーには哲学的すぎて難解、難しすぎたようです。訳者前書きにも記されているように「家畜」として人間が扱う動物と自然界の動物、ペット、あるいは「食物連鎖の頂点に事実として位置する」人間との関係の思想、分析、宗教、歴史を哲学的に論じる著書とのイメージを持って読み始めたのですが、どうも全く方向性が違ったようです。
人間が動物を扱うというより「人間は傷ついた動物である」という視点と「人間が同じ人間をどう扱うか」とのテーマを5名の専門家、哲学家の論文を通じて解説してくれているようです。その意味では目標はあくまで「人間そのもの」。哲学的な議論が非常に強く、想定読者層は一般読者ではないなとの感です。レビューアーの理解力不足、力不足を際立たせる本でした。