比較的演奏機会の多い無伴奏混声合唱曲の「地球へのバラード」は彼の代表作とも言えるでしょう。
近年の三善作品のような難解さはまだ少なく、調性も比較的ハッキリしており、谷川俊太郎の詩がとても温かい雰囲気を醸し出しています。
単独でも取り上げられることの多い終曲「地球へのピクニック」が一番好きです。軽快でかつ混声合唱の醍醐味である女声と男声の掛け合いがとてもスピード感を生んでいます。ただ何回聴いてもこの曲をうまく歌うのは難しいと感じていますが。
この栗山文昭指揮、合唱団OMPのライブ演奏は全国のアマチュア合唱団のお手本のような演奏です。声も立派で音程もはっきりとわかる「傷」はありません。18年前のライブ演奏の収録ですが、今もこれを越える演奏を聴きませんので第1に押されるCDだと思います。
ピアノは第1人者の田中瑶子さんです。本当に名演奏ですね。