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わが臈たし悪の華

価格: ¥1,155
カテゴリ: CD
ブランド: JVCエンタテインメント
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アラ皮頌 ★★★★★
1曲目についてはアニメ「コードギアス」をご覧の方や、
他のアリプロファン諸兄が盛んに仰っているので、
そちらにお任せです。

むしろぼくが問題にしたいのは2曲目のほうなんです。

「アラ皮」(アラって常用漢字じゃないから出ません)
というタイトルの1曲目とは対照的に緩やかな曲調の曲です。
メロディはそれでもしっかりとエキゾチックで特徴的ですね。


で、本題。
歌詞がヤバいです、すごく。

形式は物語風と言われてますね、ドイツ語で言うdie Balladeでしょうか。
物語詩、譚詩と訳すみたいですね。
バラードと言ってしまうと、意味がずれるかもしれません。

実際の歌詞は略しときましょう。
簡単にまとめると、

昔、ある国の王子が狩りに出たところ、
誤って禁忌の森に入って黄金の鹿を射殺してしまいます。
鹿の予言どおり国は滅亡寸前に追い込まれ、
王(元王子)は放浪の果て、枯れた森で鹿の子供に再会します。
鹿は国のために自らを犠牲にすることにし、
王は前非を悔いながら再び鹿を射殺し、
国に帰還します。
そして黄金のアラ皮(鹿の皮)をまといながら君臨し続けました。


Balladeだと言うだけで
現代日本ではかなり珍しい部類じゃないかと思いますが、
内容はさらに珍しいです。
いや、
こんなの初めて聞きましたよ。


一見するとなにか寓話的な物語に読めます。
しかし、典拠らしき物語は思いつきません。
物語そのものは創作のようです。ところが…

ここで描かれているのは「神殺し」や「王と祭司のタブー」といった
フレイザーの「金枝篇」そのものです。
王の霊威、共感魔術の要素が盛り込まれてますね。


それを、よく咀嚼して1曲の詩に仕立て上げてます。
そして解かる人だけ解かれ、とでも言うようなさりげなさがいいですね。
ぼくもうっかり通り過ぎるところでした。
本当に力のある霊威というものは、えてしてさりげないものです。
大人気アニメのカップリングという立ち位置こそ、
この曲にふさわしいと思います。
これは「本物」ですよ。


まさか、神話物語を直球で投げてくるとは!
アリプロはかなり聞き込んで色々と解釈する余地のある歌詞だというのは、
以前から承知の上でした。
しかし、ここまでやるか、というのが正直な感想です。
しかも、エンタテイメントのレベルで出してくるとはね!
さすがアリカ様(作詞、ボーカル宝野アリカの敬称)、
俺たちにできないことを平然とやってのける!
そこにしびれるあこがれるぅ!


こうした、儀礼やドグマを超えた「宗教観」のような感覚を、
ぼくたちは忘れてしまって久しいと感じています。
この歌は現代にそれを再現しようとしています。


例えば、
今日でこそ11月23日は、「勤労感謝の日」というネーミングになっていますが、
かつてこの日は「新嘗祭」と呼ばれていた、
収穫を感謝し、来年への請願とする宮中の祭祀儀礼の日でした。
伊勢神宮などでは今でも続いているようですが、
政教分離のため、祝祭の意味を変える必要があったようです。

死と再生というこの國のサイクルの中心点に楔を打ち込んだ形になるわけです。
それから60年…
それがどのような結果をもたらしているのか…
良かったのか悪かったのか、はおろか、
見極めるには早いのか遅いのかすら、
ぼくにはまだ解かりません。


名前を変えることによって
忘れられてしまったもの、
呪縛より解放されたもの、

色々あると思います。

アリプロにはいわゆる右寄りな歌詞の曲がいくつかあって、
少し注意して観察し続けていました。


やはりというか何と言うか、
それはただのファッションではなく、
深いものに支えられてのことと「アラ皮」を聞いて確信しました。
安堵と同時に、安易な方向に流されて行かない事を祈念したくなりましたね。
ALI PROJECTを初めて認識した衝撃的な曲 ★★★★☆
 コードギアスR2を何気なく見ていたときに、突然飛び込んできた異質なエンディング。しかし、世界の矛盾が次々を明らかになっていく理不尽な展開にぴったりの歌詞と音階、超高音の歌声に魅了された。ALI PROJECTと言う存在を初めて知った、個人的には記念すべき1枚。今更ながらのレビューだが。
 他の曲と比較して語れないのが残念なのだが、存在感ありまくりで実力派、ということで★4つ。
ルールーシュ鎮魂歌 ★★★★★
まさにルルーシュの生き様そのもの
R2のあのラストシーンは今でも思い出します
そんなとき、この曲を聴くとルルの戦歴が脳裏をよぎります。
ALIプロは邪気眼的な歌を唄わせれば右に出るものなし!

オススメです。
表題曲は、なかなかの名曲 ★★★★★
「わが臈たし悪の華」は近年のアリプロジェクトのシングル曲のオイシイところを集めたような印象の力作。「禁じられた遊び」「聖少女領域」辺りのエレガントでクラシカルな曲調を基盤にしつつ、「勇侠青春謳」のような勇ましく軍歌っぽいノリがあり、高揚感あるメロディと歌詞の雰囲気は「亡國覚醒カタルシス」を連想させます。スピード感ある曲調、シリアスに迫るストリングス系統の音の中で、嘆きの咆哮をあげるようなギター音が非常にドラマチックなイメージを生んでいます。終末感に満ち頽廃的でドロドロしつつも、その中に、ただ単に破滅的な美だけではなく、根源的で力強く前向きなエネルギーのようなものを感じさせる詩世界。暗く殺伐とした雰囲気が続く中、間奏部分でイントロの優雅な旋律がよみがえり、その明るい旋律が鐘の音とともに切なく儚げな色合へと変わっていく瞬間には、胸のすくような美しさがあります。感動的!
「鹿皮」は何かの伝承や神話のような詩世界が、曲とともに場面展開していく。語り部のようなボーカル。崖の上に立つ金色の牡鹿…盆に乗せられた牡鹿の首…荒れ果てた城壁につたう茨…といった映像が鮮やかに目に浮かんできます。アリプロジェクトにしては、詩のストーリーが素直すぎる気もしますが、寓話らしい雰囲気を出すためにあえてそうしたのかもしれません。内容よりも、描かれた情景そのものや大掛かりな舞台装置に魅力を感じます。
コードギアスのEDにぴったり ★★★★★
一つ一つの歌詞も重みもありメロディーも一つ一つ重みあります。
コードギアスR2の第二期EDですが文句なしです!!

というかこれを聞くとシャーリーの天使姿思い浮かぶのは自分だけ・・??