テーマ別のコース散策は楽しい
★★★☆☆
古地図で巡るお江戸の町。
内容は、池波正太郎の世界、坂本龍馬、忠臣蔵、松尾芭蕉etcという様にテーマ別の街巡りコースを古地図と現代マップで紹介している。
ちょっとした休日にお江戸の名残を訪ねつつ街歩きをするには最適な一冊だと思う。テーマ別にモデルコースと道々の名所旧跡の解説もあるので街歩きが楽しくなるだろう。涼しくなったら早速出かけてみたい。
さて、リアル街歩きをするには最適な一冊ではあるが、歴史小説好きの私としては脳内散歩も楽しみたい。小説の中で登場人物が歩いた道を古地図上で追ってみるのだ。となると、この本では足りなくなる。
その理由としては、基本的にテーマに沿った場所しか掲載されていない、古地図ゆえに地名、建物、橋等の文字が読みずらいという二点が挙げられる。もしこの様な使い方をするのであれば江戸切絵図を購入されたほうがよろしいかと。あちらのほうが見やすさでは上です。
まあ私は両方買いましたが。
もっと江戸の街を知りたくなりました
★★★★★
よく出張で行く東京の街の片隅で、今もたたずむ小さな神社や小さな石碑。
ふだんはなかなかその意味を確認することができなかったのに、本当はもしかするとあれって…!? という物件、よくありますよね。そんな(実は歴史好きの)人たちが心の片隅に抱いていた「もしや歴史的物件の心残り的疑問(江戸の街編)」を片っ端から解決していく、そんな本ですね。
例えば、「皇居って江戸城だったんだよね」というたいへんぼんやりとした認識も、桜田門とか半蔵門の地名の由来や歴史的事件に触れられると、次に東京に行くときの見方ががらりと変わります。「皇居って、きっと我々一般人は近寄ってはダメなんだ」というあからさまな誤解も、実はちゃんと公園になっていたり、しかるべき方法で入場できたりする!ことも学べます。
身近なとこでは東京駅の周辺だって、今はガードの下になっているのがお江戸日本橋・有楽町マリオンのあたりが北町奉行所・八重洲の地名由来はオランダ人ヤン・ヨーステンなんて、確かにクイズ番組の回答で聞いたことはある…ぐらいの知識で済まされていますが、江戸の古地図と現在の写真、そしてよくまとめられた解説、さらに散歩コースまで紹介されると、ちょっと帰りに寄ってみようか!という気にさせてくれます。
そんな話題が本所・浅草・上野あたりから、日本橋・四谷あるいは品川あたりと幅広く紹介されていて、歴史的事件や史跡が街中にあるのも東京のすごさを再認識させられることになります。さらに今話題の坂本龍馬の東京ネタにも触れているところもなかなか話題に便乗していてGOOD。
東京に住んでいる人にも聞いてみたけど、なかなか自分の街のことでも、ここまで詳しくは知らないもの。まずは東京に住んでいる人たちが、私のようなオノボリさんにさらっと説明するネタ本としてオススメ。次に、仕事などでこれから東京に向かう新幹線や飛行機の中で読む本としても最適だと思います。
江戸のまちが思い浮かぶ本でした。
★★★★★
楽しめました!
古地図に興味のある人は、さらに楽しめると思います。
本の構成は、江戸時代の地図と現代の地図とが並べられ、
歴史にゆかりのあるものが二つの地図に示され、さらにその説明がされてるといった感じです。
二つの地図を見比べてると、いろんなことに気づきます。
「昔はここに、こんな屋敷があったんだぁ」とか、
「この変な形の道は、江戸時代から続いてるんだぁ」とか・・・。
江戸と現代で微妙に似ている部分と全く違う部分が入り混じってて、それを探すのがまた楽しい♪
本を見てるうち、江戸時代の風景をなんとなく想像してしまい、
地図のコースに沿って散歩してみたくなりました。
今回は江戸の地図だったけど、江戸以外の地図や、別の時代の地図も見てみたくなりました。
興味の度合いは人によって違うかもしれないけど、誰でも楽しめるかなって感じる本でした。