横断航行までの過程に感嘆した。

ヨット部での訓練、大学に進学せず、働いても勤務に深入りせず、あらゆる行動が目的達成のため手段となってる。
５年以上にも渡る綿密な計画と準備。
そこまで集中しなければできないことなのだろう。

皆、太平洋横断は考えてはいるものの決して実行に移そうとしない。
２０年以上準備している人がいたと書いてあったが、きっとその人は死ぬまでやらないのだろうなと。
そして自分自身がその人側の人間だと理解しているからこそ、堀江青年の行動力に嫉妬すら感じた。

周りが必死に止めようとしたり、アドバイスをしようとしたり、非常に生々しくて胸が潰れそうになった。
夢を本気で叶えたいなら、ある部分では責任を背負いつつ徹底的に偏屈でなければ実行に移せない。

これはヨットの航行の話ですが、人生のすべてに当てはまることだよなあと。
例えば起業もそうだろう。
結局怖くてやらない。しかし成功者には嫉妬する。
自分も同じことを考えていた。自分もできたかもしれない・・・

しかし不安や恐怖を抱えながら、実際に「やった」と「やらない」では天と地ほどの差がある。
踏み込めるかどうか。人間の肝が試されているということですね。

良い本は、いつの時代に読まれても、共感と感動を呼ぶものですよね。この本は、40年以上前になされた冒険の記録を元にかかれています。でも、読者にまるでリアルタイムとして感じさせる躍動感と、ほとばしる作者の熱情が熱気として伝わってきます。前半では、航海の準備についてかかれています。冒険に熱い情熱に裏打ちされた行動力と、それと同じくらいの冷静な準備が成功を生んだことが良くわかります。航海の部分では航海日誌とそれに付け加えられた加筆文という構成になっていて、航海日誌の不足分を丁寧に加筆して分かりやすくしています。とにかく、本邦第一号ということを、成し遂げてしまうその行動力は、読んでいてとても刺激されました。

高校時代からヨットに乗り、厳しい練習に耐え、実績を積み重ねたからこそ達成できたのだということが良くわかりました。５年の周到な計画と有言実行。少し引くに引けなくなった状況もあったようですが・・
改めて堀江さんを敬服しました。

　小学校４年生の時に読んで以来、人生の節目が来るたびに手に取り読み返した。良書のお約束だが、読み返すたびに違う発見がある。
　太平洋横断のヨットマンの話ではあるが、目標に向かっての第一歩を踏み出そうとする万人の、特に若い世代に勧めたい。

日本人で初めて単独太平洋横断を成し遂げる過程が記述されています。
日記のような形で、周到な準備をする基準や過程、その時々の海の状況、食事、筆者の思い等が詳細に書かれています。
出発に向けての思いや周囲の反応など当時の苦労がかなり伝わってきてなまなましいです。
また、太平洋横断を成し遂げた感動もかなり伝わってきました。

ぜひとも世界へセーリングしたいという気持ちになりました。