宇多田ヒカルが参戦したにもかかわらず、当時「メインシリーズ最低セールス記録を樹立した」とまで言われた悲劇のCD。とかいっちゃって作りは相当スゴイもので、数あるメインシリーズの中でもここまでよく出来たアルバムはそうは無いと思う。カイリー・ミノーグの全英No.1ヒットに宇多田と立て続けに続けるあたりは一般ピープル狙いの姿勢がモロにでてるし、メラニーCやビリーのリミックス、アトミック・キトゥンあたりの存在はちょっと洋楽のポップスを知っている人の好奇心をくすぐる。スマイル.dkやキャプテン・ジャック、ニニ、E-ROTIC、バス・ストップなどのおなじみB級(?)アーティストたちの大挙収録は生粋のダンスマニア・ファンにはたまらないだろうし、油断してると現エアスケープの片割れ=ヨハン・ギーレンのプロデュースした「Dreamdance」や、全英5位まであがった「Ordinary World」といったトランス・ナンバーが出てきてクラブ・フリークもドッキリである。ZIPmania並に幅の広い選曲だ。
逆に的を絞りきれなかったのが敗因なんだろうか。僕のようにダンスものなら何でも平等にスキという人にはなかなか魅力的なんだけど、このどっちつかず感があらゆる層のリスナーをむしろ遠ざけてしまっていたのかも・・・。
ちなみにこのX8、X3と並んでダンレボがらみの曲がやたら多い。DDRフリークからも支持されそうなもんだけどねぇ…。