歌詞の深みやバラエティに富む曲調(ブルース、バラード、島唄、ポップス、ロックなど)、元ECHOESの辻仁成氏(「愛が走る」の作詞)やUAの楽曲を手がけていることで知られる朝本浩文氏(「未来の君へ」のアレンジ)の参加、クレイジー・ホースのカヴァー曲(「もう話したくない」)など、本当に全曲必聴!と言っても良いほどの完成度。
その中でも、「いっとうはやく」、「Don't worry」、「防波堤で見た景色」が特に名曲。
明るい曲調で、「いっとうはやく」おまえに会いたい、という好きな人に対する想いを歌った曲かと思いきや…、意外と意味深な歌詞の「いっとうはやく」。
「君が思うほど僕も強くないから」こそ言える、「君が思うほど君は弱くないから」、「君が思うほど君は強くないから」、だから「うまく行かないときもあるけど」、「君が思うようにやればいいんだよ」という、歌詞の引用だけの手抜き紹介でも十分に歌詞の良さが伝わる?(笑)BEGIN流のメッセージソング「Don't worry」。
そして説明の必要もない超名曲「防波堤で見た景色」。
「夢と現実はいつも少し違う
俺はどうだいあの頃と何処か
変わってないか」…「防波堤で見た景色」
まさに90年代BEGINの集大成とも言える作品です。ちなみにこのアルバムからは合計4曲がシングルになっています。