病気を理解してほしいと思う友人や家族へのプレゼントとしても最適
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化学物質過敏症になるというのはどういうことかを、化学物質過敏症を発症した筆者のユニークな視点から、分かりやすく紹介しています。「歯医者」「電車」「アトピー完治法」「ファミレス」「靴」などなど全部で86のテーマごとに、化学物質過敏症について描かれています。
各テーマは見開き一ページで全て完結していて、短編のエッセイ集のようになっています。
化学物質過敏症を発症すると、なかなか発症していない人への理解が得られず、「怠け者」とか、「神経質」とかのレッテルを貼られて悩んでいる患者さんは私だけではないのではないでしょうか?
この本は、去年政府認定されたばかりで、まだまだ社会的認知度が低い化学物質過敏症という病気の苦しみを理解してもらえない発症者のやるせない気持ちを代弁するかのように、筆者ご本人の闘病生活をつづっています。
もし家族や友人、職場の同僚に理解されずに悩んでいるなら、ぜひこの本を理解してほしいと思う人にプレゼントしてみてはいかがでしょうか?私の場合、直接相手に説明するより効果的でした。
闘病記は時として深刻で暗いものになりがちですが、この本はどこか読んでて「ふふふ」と思わず笑みがこぼれてしまう明るさがあるので、つらい闘病中の方にもおすすめです。