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大連小景集

価格: ¥169
カテゴリ: 単行本
ブランド: 講談社
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誌的郷愁の文学作品 ★★★★★
 本書『大連小景集』に収められている四つの短篇は、著者が1982年12月上旬に大連に旅行したときのことを直接の題材にしている。冒頭の「初冬の大連」をはじめ四篇全部に現れているものに「中山広場がある。ここは日本時代は大広場で、ロシア時代はニコライェフスカヤ広場である。話の内容に応じて変化をもたせている。孫文の号である中山をその名称にしている中山広場は直径215メートルの大きな円形をしている。そこから放射状に十条の道路がほぼ等しい間隔をもって各方面に発している。
 詩「円き広場」わがふるさとの町の中心/美しく大いなる円き広場/そは真夏の正午の/眼覚めのごとく/十条の道を放射す/即ちまた そのままにて/十条の道を吸収す/おお 遠心にして求心なる…(誌的文章)