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北朝鮮を知るための51章 エリア・スタディーズ

価格: ¥2,100
カテゴリ: 単行本
ブランド: 明石書店
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北朝鮮の「実情」を知りたいという問題意識とは少し違っておりました・・・ ★★★★☆
朝鮮の各分野の近現代史の研究者が分担執筆した書籍で各章4ページの分量で簡潔にまとめて記載しています。
ただ、北朝鮮の庶民の生活状況がテレビで報道されているような悲惨な部分には触れられずに、過去の統計資料や刊行物から北朝鮮の政治体制やスローガンについて説明している内容が多いと思いました。章立ては興味をひきましたが、記載内容については、北朝鮮政府の公式見解や発表を元に他の資料で補足した、といった感じの記載項目もあり、こちらが知りたいという欲求に必ずしも応えていないところもあり、残念でした。学問としての北朝鮮研究とは別のジャーナリスト的な感覚も必要なのではないでしょうか。
そのような読書傾向の場合は他の書籍にあたったほうが良かったのでしょう。

大項目と内容です。
北朝鮮を理解するために、北朝鮮国家の成立、北朝鮮の政治のしくみ、北朝鮮の社会と人々の暮らし(食糧事情―配給事情と家計負担、IT事情―科学重視政策の台頭、住居と交通機関―庶民の生活インフラ、メディア―主要新聞 雑誌 テレビ、教育システム―11年制義務教育の普及、環境問題―公害問題の認識と対策)、北朝鮮の文化(北朝鮮の文学―パルチザン神話から現実課題克服の模索へ、スローガンとしての音楽―革命闘争と体制賛美、北朝鮮の映画状況―教化の道具から上からの娯楽へ、朝鮮画―伝統の創造、スポーツ事情―南北関係と国内情勢を反映)、北朝鮮をめぐる課題、日朝関係と日本の選択、北朝鮮を知るためのブックガイド、『北朝鮮を知るための51章』関連略年表。
多くの人に読んでもらいたい北朝鮮を知るための数すくない好書 ★★★★★
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は隣国であるにも拘らず、日本を除く国連加盟国192カ国のうちで日本が国交を結んでいない唯一の国である。そして近年、北朝鮮については毎日のようにマスコミで取上げられ、巷には洪水のように北朝鮮に関する書物が氾濫しているが、それらの情報は意図的に悪意をもって著しく歪められており、北朝鮮のありのままの姿を記述した書物はきわめて少ない。

本書はそのような数少ない書物のなかでも北朝鮮の全体像を把握し、わたしたち日本人が北朝鮮を理解し接していくかを客観的、建設的に述べた好書である。全体は51章からなるが、それらは次のように大きく8つにまとめられている。

1:北朝鮮を理解するために
2:北朝鮮国家の成立
3:北朝鮮の政治のしくみ
4:北朝鮮の経済
5:北朝鮮の社会と人びとの暮らし
6:北朝鮮の文化
7:北朝鮮をめぐる課題
8:日朝関係と日本の選択

また、前書きで著者は次のようにのべている。

『北朝鮮をより客観的に理解することが求められている。冷静に議論しようとすると、「非国民」や「国賊」といった罵声を浴びせられる現実は、日本人、日本社会にとってもはなはだ不幸なことである。日朝関係の改善は、東北アジアをより平和にし日本社会が安心して過ごせる関係を作るために必要なものであって、北朝鮮の権力のための命題ではない。わたしたち一人ひとりが、作り上げる日朝関係こそが、日韓でもそうであったように、本当の平和と友好のための力となるはずだから』。

まさに著者がいうとおりである。敵対関係から最終的に導かれるものは『戦争』であって決して『平和』ではないことは明らかである。多くの国民が拉致問題を政治利用する極右政治家、知識人、メディアによって洗脳されて思考停止状態になってしまい、『北朝鮮憎し』の国民感情が意図的に作り出され、北朝鮮や朝鮮総連に対しては何をしてもかまわないという世論が形成されてしまっていることは非常に残念でならない。

本書が多くの人びとに読まれ、日朝友好、ひいては東北アジアの平和のための一助となることを願って已まない。

北朝鮮の入門書 ★★★★★
本屋さんの韓国・朝鮮コーナーにはセンセーショナルな北朝鮮本があふれているが、この本はそれらとは一線を画す。冷静に北朝鮮の経済・社会・文化を知りたい人におすすめ。