全くオリジナルな楽曲で似ているバンドを思いつかない。インパクトのある歌詞と曲名。とてもハードで早いのに同時にキャッチーと言える楽曲が実に素晴らしい。

結成25周年を超えたにも関わらず音楽とそれに対する姿勢が加速し続けているのは世界中探してもこのGAUZEを含め片手で足りる程度だろう。おそらくその中でもぶっちぎりの深化の仕方だと思う。

約10年待ったアルバムだが、13分ほどで終わってしまう。しかし楽曲の充実度が半端じゃない。そして終了直後にまた頭から聴いてしまうということを繰り返すので全く短くは感じられない。

日本のハードコアパンクの凄さはここにある。

僕が敬愛するガーゼが相変わらずそこにある。歌詞はメンバーの年齢に比例してか、親心のような、少し優しくなった印象もあるが、それがなおさらリアリティを感じさせる。もしも彼等が精神年齢の成長を止め、世捨て人やアダルトチルドレンになっていては、彼等の歌詞世界は何の重みもなく、ただの他人のアラ探しになってしまうからだ。いつも全力の彼等だから、この音、この歌詞だから、僕は今でも消毒に足を運ぶ。

まずは十年ぶりとなる新作が出たこと自体が信じられないのだが、内容も信じられないほど素晴らしい！ヴォーカル､ギター、ベース､ドラムスが一丸となり、一気に加速するGAUZEにしか出せない唯一無二のハードコア･パンクがここにはある。そして、これまで以上にストレートな歌詞はいつまでも心に響く。

‘８１年の結成以来ひたすら現役であること、そしてライヴ･バンドであることにこだわり続けてきた、バンドのすごさとオーラに圧倒される。あまりにも濃密な全十曲、１３分１２秒だ。

これを聞いてしまうと今年でた様々なアルバムが完全にかすんでしまう、、恐ろしいアルバムだ。当時の様々なバンドが解散してもガーゼは死なず、、やな。彼らをここまで駆り立てるものはいったいなんなんだろう、世の中の不条理だけではないはずだ、、音楽（ハードコア）に対しての愛情か？！一度聞いてみたいものだ。ともかく垂れ流しのアルバムが多い中この１０曲13分あまりのこの世界にただ身をゆだねてみてください。

10年ぶりとなる5thアルバム。「開かずの踏切」のTeeシャツが発売されたのが5年前。そこから考えてもかなり長い間待たされたわけだ。全10曲中知らなかった曲は1曲しかないけど、それでも驚かされること尽くめのリリースじゃないか？ 歌詞以外の一切のレコーディングデータが載ってないブックレット。歌詞しか重要じゃないと言わんばかりだ。まさにハードコア。現時点でアナログのリリース予定があるのかどうか知らないけど、内容としてはまさに10曲13分ノンストップのハードコア攻勢。「大きなサツマイモ」と「開かずの踏切」の間にAB面の切れ目なんかないとオレは感じたね。レコードひっくり返す暇なんかないぜ。もしやるとしたら、片面LPしかないんじゃないか（と勝手に決め付けてみた）。歌詞についてはもう何も返す言葉がありません。ほとんどの曲がオレに当てはまる。ｗ だからこそ消毒には通い続けて叫び続けよう。力続く限り。