今までにない楽しさと読みやすさ
★★★★★
開いたとたんに、江戸時代を覗いている気分にさせてくれて好感度大です。
善右衛門さんというキャラが、江戸時代を解説するという奇抜な発想。
辞典を引いている気分がしない楽しさがいいです。
辞典なのにこんな表現?って思うけど、やっぱり時代物は時代口調のほうが楽しいですから、このアイディアはすばらしいと思います。
内容も豊富だし、事実だけにとどまらず、善右衛門さん意見(?)見解(?)思い(?)があり人格を感じます。
また、たまに笑わせてくれるので読み込んでしまいました。
欲を言えば、幕末のコラムや人物紹介も欲しかったし、各階道の宿駅なんかも欲しかった。
それに、こんな辞典だから、時代作家の紹介なんかがあってもよかったかも。
でもすでにタバコの箱ほどの暑さですから、これ以上は厚くできないですかね。
他の辞書では見られない、江戸時代の時間で定時法の説明や全国の諸藩リストはありがたいです。
また、個人的には「袴のいろいろ」というコラムが気に入りました。
袴だけで、どんな時、どんな人が履いていたのかがわかり、今まで気づかなかった小説の設定の深さに気づきました。
時代ファンとして、素直に★★★★★おすすめです。
関係ありませんが、面白いもので我が家にホームステイしている、スウェーデンからの留学生がことのほかに気に入っていました。
外国人には「〜でございます」という表現は難しいのですが、イラストがいっぱい入っているので、お土産にするそうです。
彼女は男性の髪型で、髷のイラストがいろいろ乗っているところが一番気に入ったそうです。
とてもわかりやすく楽しい辞典
★★★★★
貸本屋の善右衛門さんが、やさしく江戸の町を案内してくれます。このユニークさが『歴史はちょっと…』なんて思っていた私を、変えてくれました。コラムも充実していて『江戸のエコ職色々』は、江戸の人の工夫に頭が下がりました。その他、駕籠・笠・髪型・下駄・頭巾・袴‥‥など、イラストや図説が豊富で、見ていてあきない本です。辞典なのにコンパクトなサイズで、通勤・通学の時、ちょっと広げてみるのもいいですよ。是非皆さんも手にしてみて下さい。私はこの本に出合えて、本当によかったです。
江戸口調で書かれた本格辞典
★★★★★
帯書きに、有隣堂やブックエキスプレスの書店員さんの絶賛が!
分厚い新書サイズの本です。でも分厚い割には軽いです!
いままでの辞書にない、善右衛門というキャラクターが解説するという辞典で、イラストもいっぱいです。
内容は、武士や職業など項目別ではなく、あ〜わまで流してあるタイプで実に引きやすく、
善右衛門さんが江戸口調で解説してくれるので、自然と気分を江戸時代に運んでくれて、読んでいてすっごく気持ちいいです。
さらに、善右衛門さんの解説は時々クスッと笑わせてくれて、じ〜んと来たり、うならされたりと、
まさに時代小説・落語・時代劇などのエンターテイメントを楽しむための辞書といった感じ。
帯書きの「これさえあれば、江戸で暮らせます!」「時代小説がぐんと身近になる一冊です!」っていうのはウソじゃない。
さすがカリスマ店員さん、言うことが的確です。
役に立つのが、巻頭コラムの歴代将軍。
将軍の似顔絵と一緒に、その将軍の時代の元号やキーワードが分かります。正室や側室も!
そおれから、江戸市中図も載ってるし、江戸の社会と司法では、武家の位がわかります。
そして巻末には、諸国諸藩リストがあって、全国の藩名、今の市なんかがわかります。
ただし、日本橋目線なので、大奥や地方藩主、などには詳しくないので、それを知りたい人に向きません。