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成長の限界―ローマ・クラブ「人類の危機」レポート

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: ダイヤモンド社
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きわめて明瞭。すばらしい古典です。 ★★★★★
名著でもあり、題名も知っていたのですが、最近初めて手に取りました。
思想、手法、結果が極めて明瞭にまとめられおり、
一日で読みきれます。

こういった古典は、いつ読んでも勉強になりますね。
衝撃の真実 ★★★★☆
今まで当たり前のことと考えていたことが、ガラガラと音を立てて崩れ落ちていくような感覚です。この本が編集されたデータ収集時期から既に約40年が経過しており、既に手遅れかも知れません。
ただ、この本が言っている人類の「成長の限界」は決して人類滅亡を言っているわけではなく、悲惨な状況に変わりはないものの、人類の次へのステップに至る大切な雌伏の時期ではないかと思いました。
不都合な真実など霞んでしまうほどの衝撃 ★★★★★
本書は1972年(僕は生まれてもいません)に出版された書籍なのですが、ワールドダイナミクス理論を駆使した画期的な方法で世界の状況をモデリング(想定)したことが大きな特徴です。

amazonレビューの方々もそうですが他にも著名な学者、例えばミルトン・フリードマン、山形浩生さんなども本書を未来予測や予言の書のように取り扱って言及されており、マルサスの人口論に対するようなアレルギー的な反論に終始しています。ですが、それは正しくありません。
ワールドダイナミクスは、あくまである条件化での世界のモデルを指し示すだけであり、世界がそのようになるとは思っていなかったのです。

『世界モデルに含まれている近似や制約を考えれば、モデルが生み出す一連の破局について悲観して考え込むにはあたらない。これらの計算結果は、いずれも予測ではないことを、もう一度だけ強調しておきたい。我々は、現実の世界の動くが今までに示した計算モデルのグラフのようになるとは思っていない。』-123項

とはいえ、本書がすごいのは原油が1バレル2ドルの時代に(2009年10月現在原油は1バレル70ドルを超えています)将来の資源・食料の消費、人口の増加がこのまま幾何級数的に増加するのならば、次の一世紀の間に(すなわち21世紀中に)成長は止まり、破局に向かうと述べていることです。
更に興味深いのは、標準的な世界モデルのまま推移すれば人口は2000年に70億人にまで増えると指摘していることです。2009年現在世界の人口は68億人で、それこそ多くの人が本書を予言の書のように扱う所以ではないでしょうか?

本書の続編となる『成長の限界 限界を超えて』では、標準的な世界モデルですら楽観的であったかもしれない、と著者が述べており、世界モデルを予測と捕らえるのであれば、人類に残された時間は100年を切っていることになります。

200年以上前にマルサスは観念的な思考のみで「人口論」を書き上げ、人類の悲観的な未来を想定していました。本書は観念的な思考ではなく科学的な思考実験であり、世界モデルと現実との適合度を見る限り、遥かに破局の危機が訪れる可能性は高そうである。
ただ、本書が指摘している通り世界モデルは予測ではありません。過度の悲観主義は技術的楽観主義(科学技術によって問題は解決できるだろうと考える人達)よりもなお悪いのかもしれません。

余談ですが、システムダイナミクス理論の世界では世界モデルを縮小した国家モデルも議論されており、それによれば先進国の多くは幾何級数的成長の後に訪れる衰退期に入ってしまったのではないか、とも言われています(必ずしも統一的な見解ではありませんが)。
バブル崩壊後の『失われた20年』を経験している日本は(生まれてこの方好景気なんて経験したことありません)、もしかしたら成長の後の破局に来てしまったのでしょうか?
そうは考えたくありません。
環境は人口 ★★★★★
人口、食料、鉱工業製品、資源消費、環境汚染の関係性について、考えさせられる一冊。
環境に興味がある人は読むことをお奨めします。
★成長神話を根底から覆す不滅の一冊 ★★★★★
本書の存在は以前から知ってはいたが、本格的に読んだのは今回が初めてであった。発刊以来、三十数年が経つが内容的な新鮮さには驚きの念を隠せない。もっと早く読んでおくべきだったとの後悔の念を強く感じた。

昨今の環境関連の話題やCO2削減に関する世界的な動向、持続可能な成長論はすべて、このローマクラブの「人類の危機」レポートでもある本書が発端になっていると言っても過言ではなく、環境問題や経済成長・人口問題等を論じる際の必読書であると思う。
その主張を要約すると、幾何級数的な成長対象(人口、資本)を制御しようとする場合には、その制約条件(成長の限界)を除去または拡大する対処療法的な技術的手段は必要ではあるが、結局は問題の先延ばしに過ぎず、また系の遅れにより破壊的影響をもたらす場合もあり、本質的な対策としては幾何級数的な成長自身をコントロールして、漸増的で安定した成長に切り替えていかなければいけない、ということである。

そのためには、均衡社会実現に向けた現実的かつ長期的目標を立案するとともに、何よりもそれを達成するための人間の意志と価値観(メンタルモデル)の変革が求められている。これにより、初めて不安定な拡大成長路線から制御された安定した状態への秩序ある移行が可能となるのである。目指すべき動的平衡状態としての均衡とは、外部安定化と内部最適化が同時に成立する状態であるとも言える。

本書前半では、システムダイナミクスを活用した色々な世界モデルの紹介が順序を追って説明されており論理的説得力に富んでいる。また、後半では富の配分問題や均衡社会において新たに追求すべき知的・精神的価値観や生活におけるクォリティ(QoL)等について触れており、多分に哲学的な思考も感じられる。21世紀は全人類的な観点から『衣食足りて礼節を知る』ことを目標とし、仏教における『足るを知る』という観点から地球資源を浪費しない精神的な豊かさを追求していく必要があると思う。

最後に、元祖である安定化世界モデル1において採用されたいくつかの制約条件を、今後の具体的な施策立案・運用上の参考(理想的な究極条件)として掲げておきたい。(相互依存関係あり)
1)出生率=死亡率、資本の投資率=減耗率、2)資源消費削減(省資源)、3)物財主体から教育・サービスへの転換、4)環境汚染防止、5)食料生産重視(敢えて不経済でも)、6)土壌の肥沃化と保存(農業資本投下)、7)工業資本の長寿命化