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向田邦子の遺言 (文春文庫)

価格: ¥450
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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少し物足りません。 ★★★☆☆
向田邦子さんの貯金等、赤裸々に明かされていますが、向田邦子さんの他の作品からの引用文も随所にあり、少し物足りなさを感じました。でも、妹さんから見たお姉さんのお姿が目に浮かぶようで、その意味では貴重な作品です。
もう一つの『父の詫び状』 ★★★★★
この本の中に、
見られたあと、すぐに消えてしまうテレビとは違い、
活字になったことが嬉しくて、
できあがった『父の詫び状』を、
家族のみんなに、「読んでよ、読んでよ」と
向田さんが本をすすめるところが出てくる。

ところが、読んだ家族は、
「とんでもハップン!みんな怒りまくった」
というところだ。
まあ、家族が怒るのは無理もないかもしれない。

家族のことを書いている、という点では、
この本も一緒。
とすると、この本は『父の詫び状』を、
今度は妹さんの立場からつづったもの、
といえるのではないかしら。

「あらあら、そんなものまで人様に……」と、
きっと、天国で苦笑いをしていることでしょう。
親しい人からみた向田邦子 ★★★☆☆
本人のエッセイから感じられるのとはまた別の、親しい人からみた向田邦子。
よく注意を払い、家族ひとりひとりを見つめ続け、人に花を持たせ、そつなく助力する・・という優秀な姉というかんじで紹介してあります。
あれもしてあげたいこれもしてあげたい、悔いなく全部やってしまおう。というような潔さを感じます。

頑固な父親を実は似た性格として理解していたり、家族と夫だけを生きる糧としてきた母親をいたわり続けていたり、父の詫び状などの「彼女のエッセイに生きる世界」のその後というかんじもあります。彼女にとってすべてが愛すべき者だったんだと思いました。

途中自然と向田邦子の文章を求めてしまっている自分があり、いや、これは向田邦子ではなく身内とはいえ別の人の著書だ、記録書だと思い直し、瞬間とても寂しい気持ちになりました。
大切な私信 ★☆☆☆☆
向田氏没後、いくつかの本が家族によって出版されています。これもそのうちのひとつの作品です。
しかし、向田氏は、この限りなく個人的な私信である遺言を、活字というかたちで不特定多数の人に読まれることを望んでいたのだろうか・・という疑問をふと感じました。
それほどまでに、この遺言はある意味、とてもとても大切な家族にあてた、最後の彼女自身の真実のつぶやきであったように思うのです。
家族の語る作家像は、ときとして読者の思いをはるかに超えて、一人歩きを始めてしまうように思いました。
著者にとって、家族にとっての向田氏は、やはり、作家である前にひとりの姉であり、女性であるわけで、とても大きな存在なことは疑いもありません。
それだけに、向田氏の作品や人柄とはかけはなれた印象が残るのはやむをえないところかもしれません。