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考現学入門 (ちくま文庫)

価格: ¥1,050
カテゴリ: 文庫
ブランド: 筑摩書房
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ここまで徹底した追求姿勢はすごい、でも楽しそう。 ★★★★☆
彼の仕事は、徹底している、偏執狂的な追求姿勢がある。街歩きから目に留まったものの類似をことごとく収集してゆく。つぎに街行く人のスタイルの分類。学生の部屋や一般家庭に上がりこんで、押入れの中まですべての品物の調査をするなどなど。しかもこれが20世紀初頭である。彼の研究内容やその姿勢は、21世紀現在に知らず知らず大きな影響を及ぼしていることは間違いない。

かの民俗学の開祖、柳田国男先生の弟子。今氏、自らは柳田先生から破門されたといっているが、そうではないらしい。自らを卑下して表現するのが好きらしく、お茶目な性格もその仕事の端はしに垣間見られる。
観察と記録 ★★★★☆
自殺場所分布図の作成から女性の髪形の収集、多数のカケ茶碗の観察など、その興味の範囲は非常に多岐にわたり、その探究心たるや奇人・変人の域に達している。ありふれた日常に対する異常なまでの観察力、それをスケッチにより整理・記録する執念には感心させられる。少し先輩に当たるが、南方熊楠と同じオーラを感じてしまう。
今和次郎への招待 ★★★★☆
膨大な今和次郎の業績を、一冊の文庫本にバランスよく収めた好著。家屋、服装、「銀ブラ」、理論などを章ごとにまとめ、今和次郎の仕事を簡便に見渡すことが可能である。図版もしっかりと収載されており、関東大震災以降の日本の大衆の姿態、慣習を視覚的に把握することができる。師である柳田国男とは異なった感性から日本を見出そうとする彼の作業は何とも魅力にあふれているが、観察に熱心なあまり、それを駆使しての考察がさほど見られないのは残念である。だが今となってはその観察自体が稀少な資料となっていることはいうまでもない。