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Defector

価格: ¥1,564
カテゴリ: CD
ブランド: Astralwerks
Amazon.co.jpで確認
前作の続編的な代表的名盤の一つ ★★★★★
80年発表の4作目。前作をほぼ踏襲した内容であり、参加メンバーもジョン・ハケット(fl)、ニック・マグナス(k)、ピート・ヒックス(vo)、ジョン・シェアラー(Dr)、ティック・キャドバリー(b) と同じ。前作は従来のジェネシス風プログレ・サウンドに独自のモダン・ポップなテイストを加味した斬新なサウンドを確立しており、この時期のハケット・サウンドを確立した最高傑作とも呼べる作品だったが、本作はその余勢で作った続・最高傑作と呼んでも差しつかえのない名盤である。あまり触れられないが、この作品では余裕があるのか様々なギター・プレイを意識的に見せており、実はそこもかなりの聞き物となっている。
1.はいかにもハケットな抽象的なメロディを持った曲であり、プログレ・シンフォニーとも呼べる重圧でおどろおどろしいサウンドを持った佳曲。ハケットのボリューム・ペダルを駆使したギター・プレイも素晴しい。2.はある種のアナログ・テクノ的な雰囲気も持ったモダン・ポップ。霧が晴れたかのような1.からの場面展開の妙と美しいヴォーカル・ハーモニーも聞き物だと思う。こちらはアームを駆使したプレイが聞き物。3.はオカルト映画のようなヴォコーダーの響きが怪しい、おどろおどろしい曲。変拍子がいかにもプログレだが、この雰囲気は実にハケットらしいものの一つ。俗に言うライト・ハンドが聞き物。4.は不安定な響きを伴った絶望感の漂うスロー・ナンバー。どことなくブラック・サバスのバラードにも通じる雰囲気を持っている。5.はアコギのソロ。ハケットのギター・ソロはどの曲も素晴しいが、この曲も英国臭漂う佳曲。6.は穏やかでポップなまさに名曲。ジョンのフルートが水を得た魚のように泳ぎ回る早春の雰囲気。8.はサティを取り入れた穏やかな曲。美しいヴォーカル・ハーモニー、ストリングス、フルートと構築されたサウンドの妙が深い余韻を残す。9.はスラップ・ベースが印象的な80年代のジェネシスを思わせるナンバー。
初期4作は聴くべき ★★★★☆
スティーブ・ハケットのソロ4作目。2005年リマスター盤
ハケットの初期4枚はGENESISフリークにとっては、どれも聴いて損のないアルバムだろう。
ゆったりとしたテンポの上にギターのアラビックなメロディが乗る1曲目は、ややダークな雰囲気ながら、ニック・マグナスによるシンセワークも美しく、ハケット節ともいえる繊細なフレージングが楽しめる。
続く2曲目は歌入りでキャッチーかつ爽やかな雰囲気だが、プログレ的な展開を聴かせる3曲目から、それ以降も小曲中心ながら、内省的なゆるやかな質感と適度なプログレ感覚を巧みに織り込んでいる。
アコースティカルな美しさとたおやかなフルート、メロトロンも鳴りだす6曲目あたりも聴きどころ。
ボーナストラックにはライブ音源4曲を含む5曲を収録。
5曲のボーナスライブトラック付 ★★★☆☆
「虹色の朝」の次に出された4枚目、このころになるとハケッとの音楽路線もほぼかたまり、というか前作の路線を踏まえた内容になっている。前作を気に入った人にはほぼ受け入れられる内容といえるが、ただ前作に比べるとポップな面やアグレッシブな面がダウンしているような気がする。(ポップな曲として2やシングルになった「ザ ショウ」クロックスのギターインストをさらに発展させた「スローガン」など聴き所はある)。B面の「jakkazi]や「ハンマーインザサンド」もいい曲だが、4、5、8の3曲がぼくはどうしても苦手でこのアルバムの全体的な評価を下げてしまうのだ。あるバムをほぼ1年おきにリリースし、その間にライブもこなす状況を考えればそれでもよくがんばっている。(今日は仙山線で山形に行き、電車の中でこのアルバムを聞いたが、叙情的な曲が雪山の風景にマッチしてよいBGMになった。そうゆう聞き方の方が合う作品かもしれない)