これまでのシリーズと少し異なり、この巻では一冊でひとつのストーリーが太めに流れています。「ベッキーが小学校に入ってから戻ってくるまで」という、作品世界的には非日常な出来事を中心に話が進んでいきます(ベッキーの年齢なら普通は小学生してる方が「日常」なんでしょうけど…)。他の巻ではひたすらぐでぐでな日常を送っていて、伏線らしきものは張ってあってもとにかく話の流れはゆるーいのですが、本巻ではベッキーの復帰という一本の筋が通っているため、あくまで相対的にですがストーリーに張りがあります。
『ぱにぽに』は漫画家赤松健氏の言うところの「女脳」型の作品だと言えると思いますが、この巻ではやや「男脳」的な部分が強いというところでしょうか。
もちろん、『ぱにぽに』のウリ?であるシュールなネタは健在で、「いい話」で終わりそうなところも茶々が入っています。同年代の友達や生徒たちの協力、劇中劇など結構濃いのですが、絵柄と合わせて適度な分量のギャグで相変わらずいい意味でライトに仕上がっています。逆に、ひたすら間延びした日常としての『ぱにぽに』が好きな方には物足りないかもしれませんが…
これまでは単発でシュールなネタだけかと思っていたのが、氷川へきる氏はこういう話も描けるということで認識を改めた巻でした。
ますます萌え路線を進みつつある本マンガですが、この巻も予想どおり
突っ走っていますw 話は面白いですし、新キャラもいい味出してます。
ただし、1巻から読んでないと笑えないギャグも多いので、これを買う
前に1巻から全部買って読むことをオススメいたします。
特典は5巻に続きショートコミック本ですが、ゲストのレベル(描画、
内容などなど)に上下がありすぎるのが難点かなあ、と。面白い人は
原作の特徴を良くつかんでいるのですが...