充実した一冊
★★★★☆
内容的にもデザイン的にも贅沢なムックです。
徹底的に自分の足で歩き、見て、調べ、寄り道すら無駄にしなかった
白洲正子が訪れた、近江完全マップも付いています。
彼女の駆け抜けた人生、独自のファッション、旅の流儀、愛した骨董、
何よりも大切だった食、美しい手紙、名作を生んだ手帳、
パートナー白洲次郎…、
それら全てを、美しい写真と読み応え有る文章で解説しています。
かなりプライベートなエピソードや写真も多く載っていて、
マイペース時々ストイックな白洲正子、
かっこいいのにチャーミングな白洲正子を覗うことができます。
「なるほどね」と関心することから、「えっ!意外!」と驚くことまで公開。
物を捨てられない彼女が愛情こめて使用していた私物の写真や本人の写真も、
そのものがオシャレで、レイアウトも美しく、
その満足感で読者のテンションが上がり、
細かな字の部分も、飽きることなく隅々まで読みたくなります。
「夫婦仲良く暮らすコツは?」
ときかれ、「一緒にいないこと」と答えた白洲夫妻。
そんな二人の住まい『武相壮』のことも写真と共に詳しく書かれています。
気ままに暮らしながらも、独自のこだわりが伝わるこの住まいに
きっと、誰もが感銘するでしょう。
(今でも実物がそのまま公開されているので中を見ることできます)
彼女の子供が語る「白洲正子の素顔」も載っていて、
見応え、読み応えのある作品です。