上巻に続いて下巻もあっという間に読み終えた。
上巻では、情けない主人公も、下巻では巻き込まれた事件を解決しようと奮闘するうちに、どんどん「神の子」らしくなっていく。

「歌の力」で世界を愉快なものにする。邪悪なトラは何を象徴しているのだろう。ニール・ゲイマンはこの物語で何が言いたかったのだろう。そんなことを考えさせられる読後感だった。
面白いだけではない大人向けのファンタジー。

アナシンは蜘蛛
アナシンは神
物語はむかしすべてトラのものであった。でも、今はアナシンのもの。

上巻でチャーリーがスパイダーを自分の前から消してくれと頼んだ相手・鳥女、スパイダーをすごくいじめちゃう。いつのまにかスパイダーがいい奴に思えました。
最初から最後までジャブの連続で幽霊さえも活躍しちゃうなんてすごい。