ファッション好きならずともオジー・クラークが作った服には誰もが魅了されるだろう。
ずっと知りたいと思っていても、オジーのことを検索しても情報が極端に少ないし、すでに出版されていた洋書を読んでも、英語が得意ではない僕には理解するのが難しかっただろう。
だからオジー・クラークの生涯を貴重な写真の数々と一緒に日本語で読むことができたことは僕にとってとてもうれしいことだった。
本を読んでまず、オジーの交友関係の広さに驚かされた。ミックジャガー、デイヴィット・ホックニー、パティ・ボイド、マリアンヌ・フェイスフル、アマンダ・リアなど多くのスターが彼の周りに集ったのは、もちろんオジーとセリアの作る服によるものだろうが、彼の人柄によるところも大きいと思う。それぐらい彼が作る服と一緒でオジー自身も輝いていた。
セリア・バートウェルのテキスタイルは去年＜TOP SHOP＞でも復刻されている。
天才と称されながら、次第に落ちぶれていくオジーの生涯は本を読み終えたとき、胸にグッとくるものがあった。ロンドンが一番輝いていた時代の最も輝いていたファッション・デザイナー"オジー・クラーク"
その生涯を綴った本としてはこの上ない本だと思う。