ソウル・フラワー・ユニオンの別ユニットの2枚目。よくもまぁ、これだけ古い唄を採取したものだ。ここに収められている唄は日本の唄ばかりではないが、すべて日本の原風景に直結する唄たちだ。

しかも、単なる懐古趣味に陥ることなく、チンドンというフォーマットで活き活きと原点を蘇らせる手腕たるや…頭を垂れるしかない。しかし、そんな頭で考えたレビューはお呼びではないかもしれない。

彼らはライブも抜群に良い。理屈ぬきで楽しく、騒いで踊ることができる。彼らの音楽は体で聴くものなので、あまり頭でっかちにならずに聴いてほしい。

「喜怒哀楽」と言うが、我が国の音楽シーンからは、何時の間に「怒」が抜け落ちてしまったのか、と、このＣＤに収められている“古い歌”を聞いて、改めて思った。それが結局、現在のわが国の音楽を貧しくしているんじゃないのか？
「喜び」、「哀しみ」、「楽しみ」、だけでなく「怒る」ことが、音楽にも、我々自身にも、今、必要んなことなのではないかと、そんなことまで考えた。

もちろん、そんな難しい事を考えなくても、単純に聞けば気持ち良く、元気が出てくるＣＤでもある。かつての日本の民衆が持っていた生活のエネルギーや生きる力、逞しさが、このＣＤに収められた歌からは溢れ出て来て、このＣＤを聞き終えた後、何曲かは、知らず自分自身でも口ずさんでいる事だろう。仕事や生活に少し疲れた時にこそ、聞きたい１枚だ。

歌の力、その中にある感情、時代背景などかなり心に伝わり、今現代の歌と一味ちがいとてもいい作品でした！
たまにはこんなのを聞くのもいいですよ！

　チンドン、それはたとえ時代が進もうとも残していかねなばならないものだと思う。このアルバムを聴いていると、ほのぼのと古き良き時代が浮かんでくる。（そのときはまだ生まれてないけど）数々の名曲が、ソウル・フラワーによって見事に歌われている。
　流行の曲を追いかけるのもいいが、一度立ち止まってこういう曲に耳を傾けてはどうだろうか。