2ndアルバム"ワールドフェイマス"では「音楽性を広げすぎた」ので
「このアルバムではもう一度自分たちがやりたいことを絞り込んだ」
と、後にベーシストの川上つよしは言っている。
そんな作品だけに、たいへん完成度の高い今作です。上の書き込みに
「ターニングポイント」という表現がありましたが、的をえていると
言えましょう。これが後の4thアルバム"FANTASIA"5thアルバム
"グランプリ"そして現在のスカパラまでにつながってくる、まさに
スカパラの"胎動"を感じさせるアムバムです。
中でも、no.8の"The look of love"は、ミュートトランペットの
切なさに鳥肌の立ちそうなレゲエ・ナンバー。ベスト、ライブアル
バム、DVDなど、これ以降の作品の四度も収録されるこの曲ですが、
なるほどそれだけの出来栄です。これを聞くためだけに買っても良い、
と言い切ってしまえます。(他の曲もスバラシイのは言うまでもなく!)
"ワールドフェイマス"のような派手さ、"グランプリ"のような豪華さ
に欠けるが故か、地味な印象を受けがちですが、ぜひ聞くべき名作。
是非ご一聴を!
この作品を最後にバンマスのASA-CHANGは脱退するが、その後彼自身のバンド「巡礼」でも「グーガンガン」をフューチャーするなど、メンバーにとっても思い入れが強いのではないかと個人的に思う。
初期の昭和歌謡的雰囲気と、現在の疾走感が同居しているターニングポイントの本作品をお勧めします。
特に酒に酔って寝る前に聞く「ルックオブラブ」はマジで泣けます。