ムーミンは夢に溢れた物語と思いきや、現実にもしっかりと目を向けている。
そんな素晴らしい世界に浸っていたファン層には驚くムーミンワールドかもしれません。

ムーミン一家や仲間たちが、ブラックであり、シュールであり、世間に流されやすく、かつユニークな存在なのです。
まさかムーミン系の話で、こういう笑いをするとは思いませんでした。とても新鮮です。

そしてもう６０年は経とうか（経った？）というのに、全然古さを感じないコミック。
サザエさんの原作を読んだ時と同じ感覚を味わいました。
素晴らしいコミックというのは時代を越えることが出来るのですね。
ただしサザエさん同様、当時の時代背景が分からないとイマイチ分かりづらい話があるのも事実。
また、弟さんも作品作りをしているので、姉弟での絵のタッチや話の違いも楽しむことが出来ます。
またコマ割りも、すごく凝っています。ただの線だけでなく、イラストで表現されていたりするのです（説明できないので実物を見てください）

元気になりたい時になんとなく読みたくなるコミックです。
平成版ムーミンでの声優さんでアニメをやって欲しいですね。

薄い本でお高めの本ですが、値段の価値はあると思います。
ただ、字が小さいので読むのも大変かも。また日本の漫画とは逆の見開きというのもある意味新鮮！？

ムーミンの数あるお話の中でも、映画化され特に人気の高い「ムーミン谷の彗星」のコミック版です。
小説のお話からは少しアレンジが加えられますので、小説や映画を見た人も楽しめます。でも難破船の大だこは出てきますよ。
彗星が落ちてくるという危機にあってもムーミンのお話独特のほのぼのとした雰囲気が感じられます。

９巻は「彗星がふってくる日」、「サーカスがやってきた」、「大おばさんの遺言」の３話構成です。