相手をうまく使うこと(人を良く知ること)が成功につながる
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一言:相手をうまく使うこと(人を良く知ること)が成功につながる
*********【ビジネス本コンシェルジュ・石川の視点】***********
■弱い犬ほど良く吠える(批判、非難する、裏で愚痴を言う)
人間は弱者には脅威を感じません。
かまおうとしません。興味もありません。
強者は、他人の力に頼らず自分を信じて行動するため、
他人からの力に屈しません。また他人に利用されることもありません。
弱者はこれが気に入らず、いろいろ邪魔してきます。
手出しできないとわかれば、直接ではなく
間接的にいやがらせをしてきます。
圧力をかけてきます。
まあ、それでも出すぎた杭になってしまえば、
手出しできず、指をくわえて見る以外なにもできなくなり、
ほっとかれるようになります。
私の場合、裏で愚痴を言ったり、嫌がらせをする人に対し、
直接ぶつかろうとします。
相手をコテンパンにやっつけようとします。
目には目を、歯に歯を
の精神のため、やられたら同じ分だけやり返します。
でも相手をやっつけてはいけないと
この本にはありました。
「競合は活かすべき」
だから、ライバルを作れとよく言われます。
言葉にはしないまでも
「よく私にそれだけいえるな、あとで追い越されるのに。
後で見てろよ。絶対後悔するよ。」
との強い気持ちが有る人と無い人では、結果が違ってくるそうです。
ライバルがいなかったり、苦労がないと
このがんばり、この熱意が無いので成功しにくいのです。
言葉で直接言わないことが大事です。
言い過ぎると、熱意の持っていない人が、
自分の熱意をうらみ、追い詰められ、
自分をつぶしに必死になってきます。
自分の能力を否定されたと思うためでもあるのでしょう。
本当に必死になって、自分をつぶしにきます。
会社内では認められた存在であれば、
それでいいはずなのに、部下に越されるのは
気分がよくないのかもしれません。
私は私、そして今の部署では
とても私を大事にしてくれるので、
その分、しっかりとお返しができるようにがんばります!
これは返報性ですよね。
私も気をつけないといけません。
私が相手を批判してしまうと、その人はいやな気分になり
私を攻撃してしまうのですから。
良い方向で使うのがいいですね。
■固定観念を持つな
魚は海という考えを持ちません。
海を当たり前のように感じ生活しています。
人も同じです。
空気を当たり前のように感じ生活しています。
そのように、当たり前と思った時点で
考えが固まってしまいます。
そこから新たなアイデアは生まれません。
それはまた、相手が私の行動を予測可能となり、
競争力を弱めてしまいます。
また固定観念に縛られ、動けなくなると、
変化ができなくなり、周りの変化をしている人に
追い越されてしまいます。
だからこそ、変化を恐れず、
何も考えず、馬鹿になり行動する、
それは、凡人には無理だ、夢物語だと思っても、
自分が本気で達成したいと思うものには、
行動し続けることが大事だと思います。
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この本は、他の孫氏の兵法を説いた本より
説得力があり、具体的です。
ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
面白いが実際のビジネスへの適用は厳しい
★★★★☆
本書、兵法三十六計についてアメリカ人が分析してビジネスの世界に適用しているという面白い本です。特に西洋と東洋の思考の違いについての分析は興味深くよまさせてもらいました。また兵法三十六計についてもそれぞれ実際の古代中国での戦いの事例もあり大変わかりやすく説明されていると思います。
一方でそれぞれについてビジネスでの事例をあてはめておられるのですが、正直ここは苦しいなと感じました。場合によってはぴったりはまるケースもあると思うのですが、これは事例としては意味が離れているんじゃないかな?と疑問に思うものも多々あります。そもそも兵法三十六計は味方の兵士に何らかの作用を及ぼすか、あるいは敵の動きを何らかの形でコントロールしようと試みるものです。一方ビジネスの世界ではもちろん自社社員(味方兵士)、敵(競合企業)への作用を試みる戦略も当然ありますが、第三者である顧客に対する作用がとても重要です。これは本当の戦場であれば敵が治めている地域の住民をどう自分たちに振り向かせるか、に重きを置いていると言ってもいいと思います。兵法三十六計では残念ながらこのような視点の戦略はないためビジネスの世界への適用は厳しいと感じました。
ただし本書、東洋と西洋の考え方の違いやそもそも兵法三十六計に純粋に関心がある人には良書と思います。