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Well-Tempered Clavier Book 1

価格: ¥1,541
カテゴリ: CD
ブランド: Philips
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こんな風に弾いてみたい! ★★★★★
リヒテル、グールド、(コープマン)と聴いた中で、もし自分がピアノで弾くとすれば一番理想に近い演奏がこのグルダのものです。速い曲は生命力あふれる推進力を感じ、緩い曲は教会音楽を連想させるような深さをもち、ピアノで弾く平均律クラヴィーアとしては最も優れたものでしょう。

「ロボットが弾いているようである」とか「軽い乾いた音である」という意見もありますが、録音の仕方がそのように音づくりをしているからで、特にフーガで低音が旋律を奏でるとき出てくる音は、強く短い打鍵から生まれる、楽曲の深さを感じる音色でリヒテルにもグールドにもないものです。全体的に短く鋭い音色はプレリュードよりフーガの3声4声が重なるときにもっとも効果的で、グールドとは別のアプローチでバッハの多声音楽をピアノで見事に表現しています。一方グールドはピアノでチェンバロのような音を作り、しかも速いテンポで演奏することで解決しているのです。

プレリュードは、特に2巻になるとソナタ形式のような曲も含まれることから、リヒテルなどはロマン派のような演奏をする場合も見られますが、グルダはフーガとの統一性という観点からそれほどの揺らぎはみせていません。この演奏はあくまでもフーガを聴く演奏なのです。
バッハの骨格を残響音無しに強く出したい ★★★☆☆
1972年4月、ドイツ、MPSスタジオにて録音。インナーにはグルダ自身が『平均律クラヴィーア論』を展開していて、本録音に対するこだわりが随所に感じられる。

ぼくもご多分漏れず多大な数の演奏者の『平均律クラヴィーア曲集』を聴いてきたが、その中でも最も異色な感じがしたのがこの演奏だ。それは録音の仕方にも強く現れている気がする。ここでの録音方法や演奏手法はリヒテルの教会の残響音を利用してのアルバムのアンチ・テーゼとぼくには取れた。正にリヒテルの逆様の演奏だ。

バッハの骨格を残響音無しに強く出したい、というグルダの意思を感じる。とても濃いバッハだ。
素晴らしい ★★★★★
 グルダというピアニストは、たとえばシューベルトを弾くときとバッハを弾くときとで、驚くほどタッチやニュアンスの変わる人だ。言い換えれば作曲家の芸術にたいして素直で誠実である。彼のベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集が高い評価をうける理由もそこにある。
 バッハの「平均律」といえば他にグールドとリヒテルが名高く、グルダはその中間的なポジションゆえに割を食っている感があるが、それはグルダの演奏が中途半端であるということとはまったく無関係である。彼は彼なりに徹底的に追い込んだ演奏を繰りひろげており、その澄み切った感性はまことに魅力的である。
 録音もすぐれており、グルダのカチッとした明晰なタッチと程よい残響がまことに美しい。テンポやデュナーミクもまことに自然であり、誰かに「平均律のいいディスクをもとめたいが」と問われたときに第一に推せる盤だ。
驚き ★★★★★
一つの作品の中でこれほど多彩な音色と響きを奏で、こんなに多様な雰囲気を創り出せるなんて驚きです。曲、演奏者、そして楽器が一体となって生み出す世界には圧倒されます。グルダというピアニストをすごいと思うだけじゃなく、ピアノという楽器に対してのイメージが変わりました。手に入れて本当によかったと思っています。