DOGTOWN & Z-BOYS [DVD]
価格: ¥4,935
70年代初め、サンタ・モニカの荒れ果てた南隣の地区出身の若いサーファーの一団が、スケートボードを手にした途端にたちまち世界を変えてしまった。少なくとも『DOGTOWN & Z-BOYS』を見た後ではそのように思われる。本作品は、12人で結成した「Z-Boys」(少女1人を含む)がいかにして廃れていたスポーツをよみがえらせ、カウンターカルチャーとして世界的な現象にまで広がったライフスタイルを作り出したかを描いたドキュメンタリーである。彼らの影響によって、スケートボードでランプを高く飛ぶ「バート」(垂直)やパンクロック的な退廃を感じさせるライフスタイルを、世界中の若者たちが追い求めるようになった。監督のステイシー・ペラルタは、Z-Boysのオリジナルメンバーの1人。制作者として本作品に携わる写真家のクレイグ・ステイクは、かつて彼らを撮影して一躍有名にした人物。水を抜いたプールをスプリングボードに見立て、現在では「エクストリームスポーツ」と呼ばれるようになった競技に発展していく様子が納得できる(スノーボードとは特に関わりが深い)。正確さは別にして、ペラルタとステイクが、自分たちの姿でもある偶発的に登場した革命児たち(1人を除くオリジナルメンバー全員がインタビューに応じている)やそれに感化された人たち(ヘンリー・ロリンズ、パール・ジャムのジェフ・アメント、ナレーターのショーン・ペンなど)の様子を魅力的に描写しつつ撮りためた映像の宝庫は、並の映画では決して描けないおもしろさに満ちている。 (Fionn Meade, Amazon.com)