インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

Live in New York

価格: ¥1,469
カテゴリ: CD
ブランド: Camjazz
Amazon.co.jpで確認
猛暑的ライブ。 ★★★★★
マンハッタンのど真ん中から猛暑の日本へと、ひさびさに剛球ジャズが届きました。
しかも2枚組でトータル119分12秒のライブ盤です。気力と体力、そして時間のある日に聴きましょう。

本アルバムは、メキシコ出身のドラマーAntonio Sanchezの2枚目のリーダーアルバムです。
A.Sanchezは1971年メキシコシティー生まれで5歳からドラムをはじめ、10代前半には早くもプロとしての演奏をはじめています。その後ボストンのバークリー音楽院を卒業、1999年にニューヨークに移って以降はビッグネームとの共演で名を上げます。録音参加もかなり多く、David SanchezやPat Metheny、Danilo Perezらと吹き込んでいます。
ダイナミックな演奏や細やかな表現が素晴らしいだけでなく、視野の広い音楽性も高く評価されている人です。私としては1stリーダーアルバムである前作『Migration』[CAM Jazz:2007]が気に入っておりましたので本作も即買いでした。

「Jazz Standard」はニューヨークのマンハッタンにあるジャズクラブです。Park Ave.を南下してE.27th St.を左に曲がり、しばらく歩くとJazz Standardはあります。赤を基調とした店内の様子は、公式ホームページからもご覧いただけます。
http://jazzstandard.net/

さて、内容についてです。
2008年10月2日〜5日のライブ録音で、現代的なストレート・アヘッド・ジャズの演奏です。クールさをベースにしつつもとにかく熱い演奏が続きます。Jazzにうるさいニューヨーカーたちの喜びようがCDから直接聴こえてきますが、その気持ちもよくわかるというものです。

メンバーは以下のとおり、ニューヨークの凄腕揃いです。それぞれがリーダーアルバムを出しており、サイドメンとしても活躍中の4人です。ピアノレスなのですが、納得の構成だと思います。

■Antonio Sanchez Drums
■Scott Colley Bass
■Miguel Zenon Alto Sax
■David Sanchez Tenor Sax

では、曲の紹介を簡単に。特に明示していないかぎり、作曲はA.Sanchezです。
A.Sanchezの曲のうち、Disc2の1・3曲目は新曲で、他は『Migration』からです。

Disc1
1 タイトルどおりの静けさから徐々に盛り上がり、いったんオフビートでフリーっぽくもなります。
  かと思うと再びS.Colleyがリズムをキープして一丸となって進んだりと、変幻自在の演奏を繰り広げます。
  A.Sanchezがこのバンドを気に入った理由が垣間見られる演奏だと思います。
2 P.Methenyの作曲。名作の呼び声高い『Question and Answer』[Nonesuch:1990]の3曲目に収録。
  原曲よりややゆったりしたテンポでじっくり聴かせます。
3 美メロとかいう曲ではありませんが、美しいバラードです。
  この曲に限る話ではありませんが、こうした曲は各人の力量がモロに出ます。ただ聴き入るばかりです。
4 M.Zenonの曲です。彼のソロから物語が始まります。Zenonらしいラテン調のリズム・フィギュアに、
  熱演の予感がはしります。

Disc2
1 ミドルテンポのファンクチューンで、熱いブロー、熱いドラミングがとにかく黒く迫ってきます。
2 アップテンポのストレートなジャズ。途中でドラムソロ、ベースソロ(両者の絡み)が入ります。
3 美しいバラード。2人のリード奏者の美しい音色に心を奪われます。
  他の曲に比べるとこの曲だけ随分と短いのが少々不満です。もう少し聴かせて欲しかった。
4 ミディアム〜アップテンポのジャズで締めくくり。

A.Sanchez自身、このバンドは本当に特別なものだからぜひとも録音しておきたかった、とライナーで語っています。これだけの面子でツアーがうまくできれば、こんなに素晴らしいものはないのでしょうね。