1973年に放映された「必殺」シリーズ第2弾。シリーズの中でも人気の高い本作は、藤田まこと扮する中村主水が初登場した記念すべき作品でもある。「晴らせぬ恨みを金で引き受けて殺す」仕置人・主水、念仏の鉄(山埼努)、棺桶の錠(沖雅也)たちの姿をエネルギッシュに描き出していく。
「悪の上をゆく極道」=「仕置人」とする本作は、怒りにまかせた仕置が特徴的。たとえば、ただ殺すだけではなく、さらし者にしたり、身動き取れぬようにして絶食させる。また、「必殺骨はずし」など、後のシリーズに影響を与える凝った殺しの技も見逃せない。全体に漂うダークな雰囲気と、ショッキングな展開をみせる物語が深い印象を残す傑作だ。
VOL.1は、とある依頼をきっかけに裏稼業・仕置人を結成する第1話から第3話「はみだし者に情なし」までを収録している。(井上新八)
中村主水はここからスタート
★★★★★
主水初登場作品ですね。すすきが生い茂った場所での初仕置。確か映画版の「主水死す!」の最後の方のシーンも、この初登場場面を意識して作られたと聞いてます。
仕置しに行く鉄と錠に置いてけぼりにされたり、時には無視されたり(笑)。
この仕置人を見ずして中村主水は語れ無いと思います。脇に追いやられてる主水もいいですね。
極悪人の世界
★★★★★
今ではとても作れない作品で、まぎれもない必殺シリーズの最高傑作であり、日本のテレビドラマ史上類を見ない作品でもある。ものすごく好きなんだけれど、冷静にみるとヤバ過ぎるでしょこれ。だって鉄ちゃんは紛れもない快楽殺人者でもあるんだよ。明らかに正義感の発露である主水とは発想が違うんだよな。鉄は紛れもない極悪人。彼だけは仕置きそのものが楽しくてしょうがないんだよ。生きていても害悪ばかりの相手だからこそ俺が殺して何が悪いというのが彼の論理だよな。狂ってなくて冷徹そのもののところが必殺史上いやすべてのキャラ史上最凶の地位に在らしめてる所以だな。レクター教授って鉄がモデルなのかしらん。
主水や錠もいいがやっぱ鉄でしょ。山崎努さんは、本当にすごい人だ。
必殺シリーズ最高傑作!!
★★★★★
仕掛人から受け継いで練り直したハードな設定とストーリー!鉄と錠のアクションと殺陣は必見!
1〜2話はさすがに面白い
★★★★☆
中村主水初登場のイメージは、後の主水の、善良ぶった薄気味悪い変質者的なキャラクターと違い、なかなかに魅力的である。
このぐらい、精悍でワルでなければ、現実に金ずくで人を殺せるはずもないと思う。
念仏の鉄も、第2話くらいまでは、ワルの上をいくワルである。魅力的!
なんで、こういう魅力的なキャラが、回を重ねるとともに、へんてこりんな正義感に囚われた凡庸な殺人者になっていくのか……。
必殺シリーズは、多くの作品が作られたが、すべてが面白いわけではない。
この1巻は、確実に面白い作品集として、お勧めである。
念仏の鉄に惚れました。
★★★★★
これが30数年前に放送されていたとは。当時見ていた人が羨ましい。第2話の桜吹雪の下の仕置きシーンは鳥肌たちました。
鉄が好きなんで買いましたが買ってよかった。見てよかった。