ガンダム00小説版全般に言えることですが、基本的に本筋はテレビ放映のストーリーをそのままなぞるような内容であり（多少省かれている部分もあり）、物語としては目新しい要素（外伝的要素や独自アレンジ）はあまりありません。台詞も殆どはアニメと同じですし。

ただ、プロローグやエピローグの部分で、一部ですがテレビでは描かれなかったシーンが盛り込まれていたり、登場人物の心理描写がより詳しくなされていたりして、物語の再確認や補完（心情の掘り下げ）が出来る内容には仕上げられています。

気軽に読みやすい文章になってますが、小説ならではのアニメとは異なる画期的要素はあまりないので、可もなく不可もない無難な印象。ガンダム00が大好きで、じっくりと物語を振り返りたいなら十分お奨めできます。ただ、もしも目新しい情報を期待して求めて読むには、少々物足りない内容となります。

まぁ、まだこの段階では物語の途中までですので、最終巻あたりはもしかしたら多少は新要素（後日談等劇場版に繋がる何か）が描かれる可能性もあるかも知れませんけどね（そうであって欲しい）。

セカンドシーズンも三巻目に突入。
物語も少しずつ核心に迫ってきました。ダブルーオーライザーの発動、イノベイター達の台頭。

ガデッサのビームサーベルに貫かれると思いきやダブルオーライザーの量子化、資源衛星や衛星兵器を切断できるほどの巨大なビームサーベルの威力、メメントモリ攻略など読みどころは満載です。

人物描写にもテレビでは描き切れなかった部分を補完をしてます。

そしてメカ物には必ず容れて欲しい、本文に入る前のメカ設定の画。
今回からダブルオーライザーとGNアーチャー、セラフィムガンダムが新しく加わってます。
口絵のダブルオーライザーはとてもカッコイイです。

テレビシリーズを全部把握してる人でも楽しめると思います。

独立治安組織アロウズの波状攻撃がソレスタルビーイングを苦しめる。
そんな中、ダブルオーが遂にオーライザーと合体、ダブルオーライザーとして覚醒する！
そして戦場を不可思議な現象が包む！
意識があふれ出し、言葉を超えた意思疎通が起こった。
沙慈は愛するルイスの声を聞く。
しかし、その想いは彼女に届くことは無かった・・・。
迫る大量破壊兵器「メメントモリ」発射を食い止めることが出来るのか?!
連邦内部から起こったクーデターは実を結ぶのか?!
衛星兵器破壊に伴うタワー崩壊を食い止めることが出来るのか?!

２０１０年劇場公開も決まったガンダムダブルオーのノベライズ第３巻です。
TV放映当時はどうしても追いきれなかった登場人物の細やかな内面描写が楽しめます。
武力で武力を制する矛盾をはらんだソレスタルビーイング、それに身を投じる刹那達の心の動きがしっかりとした描写で説得力を持って語られます。
より深くダブルオーの世界に浸りたい方にお勧めです！