「攻撃」、「魔法」といったコマンド選択型ではなく、他に類を見ないカードゲームのような要領で戦闘を行っていくところが大きな特徴。ルール自体は簡単で、次々に配られるカードの中から適切なカードを選択していくだけ。とはいっても、もちろんやみくもにカードを選べばいいというものでもない。カードは召還系、武器系、TRAP系、補助系に分けられ、さらに火、水、土、木からなる属性も存在する。火は水に弱いが逆に木には強いといった性質があり、武器系でのクリーチャーの強化やTRAP系での敵への補助攻撃など、単なるクリーチャーの召還だけではない選択肢もある。そのため、敵の強さやその状況に応じてカードは選ばなければいけない。経験値をためることでクリーチャーが「クラスチェンジ」したり、何体かの特定クリーチャーを召還すると強力な攻撃を加える「コンボ」があったりと、多彩な要素が戦闘に盛り込まれている。
本作のだいご味は、それらすべてを加味して行っていく、戦略性豊かな戦闘にある。戦闘以外にも、カードのコンプリートや本編とはかけ離れたサブマップの出現など、「本筋」以外の楽しみも用意されており、さまざまな切り口から楽しめる厚みのある作品に仕上がっている。(田村 雅)