いい意味での下品さがこの作品にはある。
それは、例えばラリー・レヴァンのパラダイス・ガラージでも
スピンされたに違いない「Lost In Love With You」や
「Can I Touch You There」などのディスコ調の曲が
各所に散りばめられている。また、レオンのメロウネスを
存分に発揮させたアーバン・ポップスの名曲「Words Of Love」などは
ため息が出るぐらいソウルフル。
山下達郎と吉田美奈子が生み出した日本のポップスの金字塔、
「サーカス・タウン」なども彷彿させます。
1960年代のモータウン、という数多の才能の坩堝の中、
生き残った彼が、その溢れんばかりの才能に裏打ちされた余裕で
作り上げたこの作品は、あまりにも都会的な洗練さで
聴く人をしびれさせる。