”懐石”庵に著者と女子学生が食事とおしゃべりを楽しみながら、女将が料理を運んでくるタイミングで、苦し紛れで巧みな駄洒落(私はけっこう好きなんですが・・。)で本論に入って行く処が、終始一貫した構成となっており、この企画に費やした労力はたいへんなものだと、あらためて感心させられる。
女将と女子学生という”2人の女性”と、セクハラではないという”一種の信念”を貫きながらも、物理という著者が取り組むテーマをリズミカルに語られている。時には著者が自虐的な言葉によって、時にはウルトラマンに憧れたヒーロー的な存在を憧れて・・。微妙な3人の会話がコミカルに綴られている。
片道1時間の電車通勤用には最適で、著者の駄洒落レベルとベクトル解析を理解するには、たいへんおもしろい。
著者の企画力に、心から拍手を送りたい。