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ブルックナー:交響曲第7番

価格: ¥1,050
カテゴリ: CD
ブランド: コロムビアミュージックエンタテインメント
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テンポが遅い音楽の模範的な演奏 ★★★★☆
一般にテンポを遅くするほど、一音一音のニュアンス、全体の有機的なつながりに注意しなければならない。ある意味テンポが遅い方が演奏家としては大変である。この演奏は、その点でほぼ完璧に近い。
最もブルックナーらしい演奏の王道を行く、渋くて重厚な演奏スタイルの名盤中の名盤 ★★★★★
私は、ブルックナーの交響曲が大好きなのだが、ヴァントやカラヤンのような磨き抜かれた精緻な演奏には、どうしてもブルックナーらしさを感じることができず、朝比奈やマタチッチのような渋い指揮者の演奏に、ブルックナーらしさを感じるのだ。 

そこで、私は、今回、このレビューを書くにあたって、手持ちの11枚の中から、渋いタイプの名盤を代表する、このマタチッチ盤、朝比奈指揮大阪フィル盤、シューリヒト指揮ハーグ・フィル盤、ブロムシュテット指揮ドレスデン・シュターツカペレ盤を聴き比べてみた。 

特に朝比奈の演奏に魅せられている私としては、本来であれば、ブルックナーの聖地、聖フローリアン教会での記念碑的な名演奏ともいわれている朝比奈盤を推奨したいところなのだが、よく響き、残響音が異常に長いこの教会の特性を意識した朝比奈の演奏は、朝比奈の演奏とは思えないほど響きがマイルドで、金管も抑え気味であり、残念ながら、朝比奈の持ち味である重厚さとスケールの大きさに、物足りなさを感じてしまうところがあるのだ。  

やはり、この4枚の中では、マタチッチ盤が、抜きん出ていると思う。マタチッチは、第1楽章の出だしから、荘厳で、スケールの大きい演奏を聴かせている。第2楽章は、弱音部が延々と続く長大なアダージョだけに、演奏によっては退屈になってしまうのだが、マタチッチの演奏は、いささかの緩みも感じさせない厳しいものであり、圧倒的なスケールのクライマックスの荘厳さも、見事の一言だ。第3楽章は、「非常に速く」と指定されたスケルツォを「非常に遅く」演奏した、いかにもマタチッチらしい武骨で壮大な演奏であり、第4楽章では、荘厳なコーダで、堂々と全曲を締め括っている。 

シューリヒト盤は、快速電車並に駆け抜ける演奏で、響きも軽いが、不思議に味わいのある演奏。ブロムシュテット盤は、4枚の中では最も中庸を行っており、その分、やや、印象が弱い。
過ぎ去りし時代を想う ★★★★★
有名な評論家U氏が推薦する世にも名高きブルックナー第七交響曲三大名録音と言えば、シューリヒト盤、朝比奈=フローリアン・ライヴ盤、そしてもう一つが

この【≪マタチッチ盤≫】だ。

ブルックナーの交響曲の名演には、大きく二つの演奏スタイルがある。それは、ロマン主義スタイルと原典版主義スタイルだ。そしてマタチッチは、ロマン主義スタイルの雄なのだ。かつてはブルックナー指揮者はロマン主義スタイルの名演が多かったそうだが、このマタチッチはその最後の生残りだったらしい。畏らく、西紀十九世紀的な人々の共通感覚を心身共に備え得た最後の世代の人だったのだろう。
余程指揮っぷりが立派だったのか、現実のマタチッチは左程も大柄でもなかったにも関わらず、私の母などは「デッカイお爺さん」と呼んでいる。テレビ中継を見ただけなのに、である。
多分マタチッチは、私が若い頃まで生きていたクラシック音楽の「神」の一人だったのだろう。クラシック音楽盛んなりし頃は、数多くの「神々」がいたらしい。生演奏でのフルトヴェングラーやトスカニーニも、そう云った「神々」だったのだろう。だが、それも今は昔なのだろうか。ある人に言わせると、第二次世界大戦後の現代は、西紀十九世紀の夢が全て敗れ去った暗い時代であるらしい。

以上三録音と並ぶこの交響曲の御薦めの名盤としては、 ブロムシュテット指揮ドレスデン・シュターツカペレ盤がある。此れは絶妙なバランス感覚で全てに中庸を保った演奏で、少し個性が乏しいとも言われるが、この曲を聴いた事が無いと云う人やブルックナーをよく知らない人には、打って付けの名演であるからだ。
歴史的名盤 ★★★★☆
 マタチッチのブルックナーは、ダイナミックレンジのはっきりした曲づくりに加えて、ブルックナーへの共感がリスナーにじっくりと伝わってくるところが魅力です。特に7番はいまや歴史的な名演と言っていいと思います。「レコード芸術」誌の93年までのランキングをみても高い評価が与えられています。詳しくは下記をご参照下さい。
http://spaces.msn.com/shokkou/
マタチッチ珠玉の遺産 ★★★★★
数あるこの曲のレコーディングの中でも、長く聞き続けられてきた演奏です。しかし36年も前の録音とは全く信じられないほどの素晴らしい音によみがえっています。かつて聞いた彼の演奏会を懐かしく思い出しますが、この演奏は晩年の生演奏とは少し違って、ある意味でレコーディング向き。でもそれだけにいつまでも色あせない、普遍性も感じさせます。美しく繊細で、しかもダイナミックで充実した響き。音楽を聴く楽しみを実感できる一枚です。