百聞は一見如かず、石ころに対する考えが変わるかもしれません
★★★☆☆
原著がDorling Kindersley社だということもあり、装丁が一回りコンパクトになった以外は、同朋舎刊行の『ビジュアル博物館シリーズ』と比べそれほど変わったという気はしませんでした。本書の特徴と最大の魅力ともいえるビジュアルで見せるという一例として、内容的にも一番興味深く読めたのは、堆積した植物が腐敗と圧縮により、泥炭(燃料やスコッチウィスキーの醸造などに使われる)、褐炭、瀝青炭(一般用の石炭)、無煙炭(最上質の石炭)に変化していく石炭の生成の過程です。他にも隕石、建築材、宝石などの項目もあるので、きっと関心あるものが見つかると思います。ただひとつ惜しいことには、実寸の記載がないので標本の比較対照できないのが残念でした。