イギリスのトゥイーディ養鶏場で、毎日せっせと卵を産み続けるジンジャーら雌鳥たち。実は彼女たち、ひそかに脱走を企てていた。そんなある日、サーカス団から逃げてきたアメリカ生まれの「空飛ぶニワトリ」ロッキーが養鶏場に紛れ込んできた。追われる彼をかくまう代わりに、空の飛び方を教わるジンジャーたちだったが…。
『ウォレスとグルミット』シリーズなどで世界的人気のニック・パークと、彼が所属する製作会社「アードマン」のトップ、ピーター・ロード。本作は、2人の共同監督による究極のクレイアニメだ。いわばニワトリ版『大脱走』だが、その絶妙な動きといい、すっとぼけたかわいらしさといい、圧倒的なおもしさ。声優もミランダ・リチャードソンにメル・ギブソンと豪華極まりない。(的田也寸志)
かわいくなかった
★★★☆☆
「ウォレスとグルミット」のスタッフによるアニメ第2弾。養鶏場のニワトリたちの脱走劇。
映像の奇抜さ、オモシロさはさすが。職人芸の世界だ。でも、ちょっとストーリーが単純すぎる。それに、肝心のニワトリたちがイマイチかわいくないのが致命的。
子供たちは大喜び
★★★★★
セルアニメーションやCGも大好きなのだが、このクレイアニメーションもなんとも、かわいらしくて、とてもいいのだ。全体的な画面の色調、冒頭の前景、背景と切り分けられたカメラワークそしてコントラスト、長年CMで培われた技術が確かに生かされてる。主人公たちのほかに、サブキャラたちもクレイのなせる技なのであろう、本当に生き生きと描かれていてとても良くできたアニメーションだ。はじめ吹き替えが気にはなっていたのであるが、全く違和感なく演じられていて、むしろ彼らの新しい才能に脱帽であった。
最後の脱走のシーンにいたっては、子供達もはらはらドキドキで大喜び。まさにエンターティーメントを感じさせる作りで、作り上げた監督、アニメーターに拍手を送りたい。
期待はずれ
★☆☆☆☆
英国のアニメスタジオが、ハリウッドのドリームワークスと組んで製作した初長編作品。粘土アニメの魅力よりも、有名スターによる台詞の面白さに寄りかかった、何とも中途半端な作品。