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こどもの瞳 (幻冬舎ルチル文庫)

価格: ¥560
カテゴリ: 文庫
ブランド: 幻冬舎コミックス
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アブノーマルさがはまる原因なんでしょうね・・・ ★★★☆☆

初期の頃の木原作品、でもやっぱり「痛さ」があるのは変わりませんね(苦笑)

つきつめれば兄弟の禁断愛。
それをさらっとやってのけるところが凄い。
兄弟という関係の縛りを越えた慕う心は純粋で、そこに何も批難する余地を生まない。
ある意味純愛。

兄の記憶が戻った後、二人が失った部分を埋めるところで終わっているのが尻切れトンボに感じるが、逆にこれ以上話があってもしょうがないという潔さも読み取れる。

おススメ(絶賛)は、抱き合わせの書き下ろし「こどもの瞳2」
これは岬の息子、城太郎とその担任教師の話。担任教師が自分の生徒に恋をする。
生徒である城太郎も先生に恋をする。
子供は無邪気に必死なのに、大人はいろんな意味で真剣になりえない。
それでも唯一本気の恋。それを自覚する最後の一コマがやけに胸に焼きついて涙を誘った。
過ぎ去ったことに笑い顔を向けられるまでに、どれだけ人間苦しみ悲しまなければならないのか。
そんなことを考えさせられるショート書き下ろしは、これだけで読む価値あり。
感情移入が出来なかった ★★☆☆☆
一応ハッピーエンドなんだと思うけど、大人に戻った兄の
感情がよくわからない。
二人の間にあるのが、兄弟愛なのか普通の愛なのか微妙。

そして、小4の子どもに真剣に恋をしてしまう危ない教師の話も
すっごく微妙。
漫画の「こどもの時間」でもこういう設定はあるから
決してないとは言わないけど、7年後の再会はもっと劇的な形で
書いて欲しかった。

たんたんと静かに時間が流れる木原さんの話は好きなんだけど、
個人的にはあたりはずれが大きいかも・・・なんて思ってしまった。
木原作品らしい… ★★★★★
相変わらず、この作家さんの話の展開は面白いです。文章も構成も非常にしっかりしているし。不思議なんですが、この方にかかると、何かフィクションとは言え話が非常に現実味を帯びるんですよね。
6歳くらいの仁は大変愛らしかった。どちらかと言うと実質6歳の城太郎の方がしっかりしているように思えてしまうくらい。居候と言う気兼ねがあったからなんでしょうね。ちょっと可哀相だった。岬は案外子供っぽく感じましたけど。仁のいじらしさに時々ホロリとさせられてしまいました。大人に戻った仁がどちらかと言うと無表情なのは、きっと祖父の家で感情を押さえ込まねば生きて行けなかったからなんだと考えると、心が痛む思いがします。でも人を愛するって、結局はその人の過去も現在も全てひっくるめて愛するってことなんじゃないでしょうか?甘い理想かも知れませんが…。
堂本先生はちょっと性急過ぎたんでしょうね。もっと自分を制御して気長に愛を育てるスタンスをとれば長く一緒にいられたんじゃないのかなァ。
ただ、どちらの作品も最後が性急過ぎた感があり、少し物足りなかったなァ…。出来ればもう少し後日談のようなところまで書いて欲しかったです。堂本先生の話も、何もお話全てがハッピーエンドでなくとも良いんですけど…やはりちょっと淋しかったかな、と…。
出来れば続編を読みたいです。
よく考えれば、近親相姦、ショタコンと言う2編でしたが、普段そういった類の話が本当に苦手な私なんですが、今回は余りイヤな読後感がなかったなァ…と。こんな事は珍しいのですが、木原作品のマジックにやられたのかなァ。イヤ、6歳仁のあどけなさ、可愛さに目を眩まされたのかも知れません。
求めていたのはこういうの!!何度も読む本! ★★★★★
私的兄弟モノランク殿堂入り。実兄弟で兄x弟
いやー良かった。文章も秀逸。

3人称、弟(受け)視点。登場人物の性格・生活背景が
書き込まれていて生活しているリアリティがある。
弟に結婚暦と子供がいることもすんなり受け入れられる。
会話がいい。どこにでもあるような言葉を羅列したツマラ
ナイ会話が少ない。ちゃんと会話で感情の行き来をさせる
ので、なんか真剣に生きてるな〜この人達。って思える。

だからこそ、そんな事が起こったらお金が!とか体壊し
ちゃう!とか感情移入がすごく強くできる。そうやって
引き込まれてから、6歳に戻ってしまった本当は30歳の兄
にほだされてゆく弟の感情の傾きを読んでゆくので、
兄弟の気持ちがすっごく分かる!

最初、弟は兄を憎んでいるところから始まるので、どう
なっちゃうの!?って思うんだけど、6歳の兄が弟をいか
に好きか、憎む原因になった出来事は兄の「弟を守る為
の手段」だったなどがどんどん分かってきて、弟は兄の
「慕う気持ち」を受け入れてゆくんだ。

この過程が非常にいい。

速度といい、エピソードといい、気持ちいい。
6歳の子がもにょもにょするのかしらとか、疑問は浮か
ぶ事もあるけど、ここまで引き込まれちゃったら「それ
もありだよ!」って思う文章です。
他のレビューで最後があっけなくて。というのを良く見
ます。確かにそう!だけど、だけど、3回読んでみて!
するとあの最後の兄の行動が良く判るの!なんて深い愛
を兄が持っていたか分かるの!記憶を失ったといっても
記憶が壊れたわけじゃない。だから6歳に戻っていても、
弟に長い間抱いていた感情は兄の中にちゃんとある。

素直に表現できる体と環境がある、兄が6歳の精神で弟
を求めたのは、同居してから芽生えたものではなくて、
30年の積み重ねの気持ち。
だから同居生活でのやりとりは成長した兄の望んでいた
事なんだと思う。
何度も読む本だと思う。4回目読む時は体中ジンジン
するくらい萌えます〜〜お勧め。続編求む・・・
もう少し続きの方が読みたかった!! ★★★☆☆
木原さんの初ルチル文庫。そして街子マドカさんの挿絵に惹かれて購入。

正直「もう少し後日談で萠が欲しかったーっ!!」という所で星3つ。
記憶障害の兄仁と全く疎遠だったやもめの青年岬、その息子城太郎が、辿々しくも小さな家族を作っていき、
しかしやはり仁の記憶は戻り、岬との別れが。引き裂かれる程に傷付いた岬だが、二人を黒く支配していた
独裁者の祖父の死で、また三人は新しい同居生活を始める日々を取り戻す。

ストーリー的には本当に素晴らしいドラマでした。何より主人公である岬の男っぷりが良い。
祖父に強いられたとはいえ、自分の妻が危篤の時、情け容赦なく切り捨てて去った兄を、こんなにも
親身に護り癒し愛していくというのは、やはり彼の強さと、そして愛妻を無くした孤独からの
ものなのでしょうが、私が特に惹かれたのは、常識人である岬が、幼児化した兄にどんどん心も体も
許していってしまう過程の描写。
ああやはり、岬はこんなにも兄をずっとずっと求めていたんだ、どんな形であれ、一つになりたかったんだなと。
ですので、記憶を取り戻した仁が岬に「子供でない私を見て欲しい。欲しいのなら今の私を見なさい」
と突きつけて来た時、迷いつつも兄の寝室に足を踏み入れ、力強く抱かれた岬が幸福そうで、
もっともっと同居してからの二人を読みたかったんですよ!!

城太郎と堂本先生のストーリーよりも、そちらの方を入れて欲しかったのが正直な所ですね。
また、仁がどんなに岬を思い続けて来たのか。祖母の口からしか語られてないので、それも残念。
もっともっと仁本人の台詞で、弟への思慕と、異常な愛情を伝えて欲しかったです。