柔道史上最強の固技三部作がここに、氏の得意とする絞技・関節技の各論で完結しました。

　コムロックと袖車絞は他作品で集中的に解説されているので、今作ではそれ以外の、三角絞や腕挫十字固などが中心に扱われています。
　いずれの技でも、状況や個人の特性（柔軟性など）により、さまざまな変化があることが丁寧に解説されています。また類書に比べ、巴十字を含め、立ち姿勢からの入りが比較的多いように思います。考えてみれば、立ち姿勢は絞技や関節技に入る絶好のチャンスかもしれません。立っていて首を守ったりする人はいませんから。

　最後の試合映像では、「はじめ」から「それまで」を流しているため、決まらずに「まて」がかかる場面が多いです。ある程度実力が接近していれば、いきおいそういうことになるでしょう。「まて」がかかった場合でも、何を狙ったかがわかるようであってほしいというメッセージも含まれているでしょうか。また、直前のシリーズで攻めが、次のシリーズで相手にとっての残像となり、これを利用（読みをはずす）して常に寝勝負を支配していることを見て取るべきでしょう。

柔道固技上達法・下巻のレビューをしたいと思います。

この巻では大きく二つ！絞技、関節技の二大技術が学べます。

絞技は地獄絞、片羽絞、三角絞を始め盛り沢山！

関節技は腕ひしぎ腕固、腕ひしぎ脚固、巴十字を始めバリエーションも豊かです。

上・中・下巻通して言えるのは小室先生の説明のわかり易さです。ただなんとなく形をなぞっているのと、どうしたら技が掛かりやすいのか、ポイントはどこかを
わかりやすく、詳しく教えて貰えます。

ちなみに下巻の巴十字はめちゃくちゃ勉強になりました。巴投げは苦手な分類でしたが、自信を持って出来そうです。

上・中・下さらに前作コムロックを合わせて小室流柔道の一通りの流れを学べます。

下巻は絞技と関節技で構成されています
主な内容は以下の通りです

＜絞技＞
１．送襟絞（亀に対して、回転式、地獄絞）
２．三角絞（前、横、後）

＜関節技＞
１．腕挫腕固
２．巴十字
３．腕挫十字固
４．腕挫脚固

小室宏二 柔道固技上達法 上巻 [DVD]