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カムチャツカ探検記―水と火と風の大地

価格: ¥2,100
カテゴリ: 単行本
ブランド: 三五館
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野生と呼応する魂 ★★★★★
パワフルな行動力と知的探究心が結実した傑作ノンフィクション。
文学的にも素晴らしい記述が随所に光り、岡田氏の表現者としての魅力がまっすぐに伝わってくる。

カムチャッカといえば写真家星野道夫氏がクマに襲われて亡くなった土地でもあるが、今回この作品に触れ、そこがいかに野生の領域であるかを改めて知った気がする。

やはり野性とは遥かなる彼岸に生きるものなのだろう。
その野生に憧れ、野生にわけ入り、そして野生と呼応することによって紡ぎだされた魂の言葉たち。その真摯な言葉は、都市文明に鈍磨したわれわれの五感を呼び覚まし、人智の及ばぬもうひとつの時間が世界に流れていることを教えてくれる。
珍しい「探検記」です。カムチャツカの自然が写真と文から溢れてきます。 ★★★★★
一読して、岡田昇さんの勇気に感心しました。
本書は日本人だけでなく世界でもあまり足を踏み入れたことがないカムチャツカを何回も訪れて記した探検記です。とても素直な文章で読みやすいですね。

5年間で渡航13回、滞在期間延べ18ヶ月という長期間の探検は読む者にとって未知なるカムチャツカを知るには十分過ぎるほどの記録だったと思います。
クリュチェフスカヤ山やカミン山、イリギンスキー山の美しさは格別ですね。聖地クリル湖周辺の自然の魅力も伝わりました。

ヒグマの写真も沢山掲載されていますが、本当に命がけの撮影ですね。本書の至る所でヒグマとの遭遇が記されていますが、岡田昇さんのような冒険家ならではの落着きと対処が伺えました。
火山活動の探索でも感じましたが、危険と隣り合わせの冒険で、本当に勇気のある人だと感じました。

第8章の『カムチャツカ地誌』とベーリング探検隊、という歴史の変遷もまた興味をひきました。
学術的にも参考になるところが多い書籍だと思います。
ヒグマの聖地での共存生活 ★★★★★
カムチャッカ半島にあるヒグマの聖地クリル湖でヒグマをはじめとする野生動物の撮影を通じて体験した自然や、現地での熊との共存生活、最北の活火山登頂などの体験を綴ったノンフィクション。
カムチャッカでの自然保護に関するロシア人の考え方などもわかります。