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熱湯経営―「大組織病」に勝つ (文春新書 586)

価格: ¥735
カテゴリ: 新書
ブランド: 文藝春秋
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ぬるま湯体質には熱湯が一番 ★★★★★
ぬるま湯に使っている茹でガエルが自分から辞めていくから。そしてその熱湯を自分にも猛烈に浴びせる経営者。

サラリーマン社長ながら創業者から指名されて社長になり、ダイワハウスを躍進させた立役者になった人物の自叙伝で、非常に読み応えがある。
仕事に熱中する経営者の息遣いが聞こえるようだ。それでいて文章に驕りはなく、しかも平易である。

創業したオーナーのリーダーシップ、シベリア抑留を生き抜いた半生、社長を譲ってからは死ぬ直前までベッドで呼吸器を付けて著者と経営会議を行なうその迫力も凄まじい。

著者も負けず劣らず熱血漢でありながら人間性に溢れた人材で、その経営方法をネットやマスコミに散々叩かれた経緯を自分の心情と会社の状況を数字を交えながら実直に書いている。上司たる物、率先垂範、即断即決、信賞必罰なのだな。しかし、コミュニケーションのために役員のための煙草部屋での雑談を有効に使うなど、細やかな気配りもできる人のようだ。

最後には、座右の銘にしている多くの信条が記述されており、これも非常に良い言葉が並んでいる。
なぜ厳しさが必要なのか教えてくれる本 ★★★★☆
優しさだけでは人は育たないということを
直球で理解させてくれる本。
ちょっと厳しすぎるようなところも多かったですが
喝が必要な自分には、この「本気さ」がとても薬になりました。
起業や業績不振な事業者にはお勧めです。 ★★★☆☆
大和ハウスの元社長の著書。
サラリーマンから功成り遂げた人のサクセスストーリーであり、一気に読めた。
本書に貫かれるのは、同社創業者である故石橋信夫氏との師弟愛である。
門外漢には可笑しいんじゃないですか?と言いたくなる程何度も出てくる。
赤字会社に出されて悪戦苦闘の末、復配にまでもっていく。
その手腕は大したものである。
大和ハウスに戻った著者は再び組織内の改革を実行し、創業期の社風に戻していく。
やがて業績もその通りに変わっていく。
勝てば官軍と言ってしまえばソレまでだが、実践者の言は重い。
起業や業績不振な事業者にはお勧めです。

組織に少しのゆるみは必要では ★★☆☆☆
 自分は元大和ハウス工業の住宅営業の社員であり興味深く見させてもらいました。
 本の内容はサラリーマン経営者である著者のサクセスストーリーでもあるのですが、通常サラリーマン経営者はこの手の精神論を中心においたサクセスストーリー本を出すことは滅多にないことから、より一層関心を持って読みました。その「自意識」が成功の元なのでしょうか。このイケイケな企業で叩き上げて成功しているわけなので一見する価値はあるかと思います。企業を立ち上げる際に組織論の一つとして一考してもよい内容かと思います。
 但し、この会社の社風は著者がこの本で記載している内容のとおりといってもよく、参考にするとしても、この会社のやり方と、必ずしも仕事本位ではない普通の社員の幸福追求との両立は難しいことは念頭に置くべきでしょう。受注最優先の体質で、営業マンとして受注に追い回され、夜遅くまで勤務し、休日出勤もたびたび、仕事中心の生活を余儀なくされ、生活や家庭は二の次であったこと、また息苦しくギスギスした職場環境だったことが、この本を読んで記憶の底によみがえってきました。
 今では自分は転職し、仕事も生活も充実した生活を過ごせています。著者の言っていることはまさに正論ばかりで実践すればすばらしいことですが、個人的には軽量鉄骨工法がそうであるように、組織にもある程度のゆるみ、たわみが必要と思っています。
経営の本質は情熱なのだ ★★★★☆
 大和ハウス会長の樋口武雄氏の半生の自叙伝である。
冒頭から読み出してすぐに、著者の仕事にかける人並み
ならないパワーに圧倒される。戦後に大和ハウスを一代
で興した石橋信夫オーナーから、大和ハウスのお荷物で
あった累積赤字、売上げの2倍の有利子負債を抱えた関
連会社の建て直しを命じられる場面から始まる。そして
最初には知らされなかった連帯保証をめぐる騒動でさら
なるピンチにさらされる、それをオーナーに訴えてもそ
れはお前の仕事だと一蹴される、その後体をはって関連
会社の建て直しに成功する・・・。
 
 大和ハウスに30代で入社した著者は、石橋オーナー
から見込まれて、様々な困難なテストを受けさせられそ
れをクリアしていったのである。ほんとうに血反吐を吐
きながら仕事にかけたという半生である。オーナーは早
くから著者に目をつけ、いつかこいつを社長にしようと
思っていたのであろう。著者はそのテストに合格し、本
社の社長として呼び戻され、さらに大和ハウスを発展さ
せる。そしてバブルの付けの高額の特損処理を機に、社
長を降りて会長となる。このような超牽引型のリーダー
によって今日の大和ハウスがあるのである。本文中に何
度かでてくるのであるが、会社の経営を熱湯経営(実力
主義、働くものに光を当てる経営というような意味で使
われている)にしたら、社風が変わり、業績もあがった
というのである。このあたりはぜひ本書をよんでその迫
力に触れてほしい。

 著者を育てた石橋オーナーは、さらに大物に描かれて
いる。著者が人生の師と仰ぐ人であり、背中で著者に帝
王学を授けた人である。最後は病床から筆者にあれこれ
と会社の経営方針に指図をしており、著者はこれに必死
で答えて行っている。超々大物の師にして超大物の著者
があるのである。二人が仕事にかける意気込みにはすさ
まじいものがある。

 個々人の人権が尊重され、多様な生き方が認められる
現在では、このようなモーレツな人たちはもう絶滅の危
機に瀕する希少動物(失礼)であるように思う。反面、
経営の本質はたぎるような情熱が根底にないと成り立た
ないのだという思いも強くした。やわな私にはとてもマ
ネできるような生き方ではないけれど、元気がもらえる
本である。願わくは著者が残した大和ハウス経営のDNAが
どのように受け継がれていくのか、何年かたった後に続
編が読みたいものである。