薄っぺらい
★☆☆☆☆
所詮は小説家の書く教育論という感じです。
何より気になったのが、この世代の知識人としてはご多分に漏れず盲目的な欧米贔屓な点。
特にアルマゲドンという映画と特攻隊を引き合いに出して、日本人は若者の命を大切にしていないが、アメリカ人は逆だという筆者の考えを大真面目に語ってる点には思わず失笑してしまいました。
なぜ勉強をしないといけないのか?
★★★★★
中学生の娘に「なぜ勉強をしないといけないのか」と言われ、「自分のため、社会をよくするため、人の役に立つため」と自信をもって言いました。
これまで、「勉強の意味」を真正面から考えたことがなかったので、自分の見解をはっきりさせるために大変役立ちました。
ところで、その後我が子は猛然と勉強を始めました。
参考にる一書です。
シンプルかつ、しっかりした答え
★★★★☆
「なぜ勉強するのか?」という単純な問いに対して、インタビュー形式でじっくり語られる本。論調はすごくやわらかいけど、主張はシンプルではっきりしてて力強い。方向が明確で、ポイントが絞れてる。
タイトルの問いに関して、明確に答えられない人はもちろん、すでに答えを持っている人にも面白い本だと思います。
論理の品格
★★★★★
『国家の品格』へのアンチテーゼが、逆説的に鈴木光司の武士道を成している。
読んでいてそんなイメージを持ちました。
自分の頭でイチから考えてみる。偏見や常識を疑ってみる。
これが哲学であり、リテラシーである。
宇宙人は存在するのか?
という問いに対する答えには納得させられました。ちゃんと考えていなかったな、と思い知らされました。
幸福だったから、人間は歩き出した。から終わりまでの下りは、
『リング』『らせん』『ループ』のエンディングを彷彿させ、未来への力強い足音を感じました。
人生の根本を説く
★★★★★
結論からいうと、とても参考になる良い本です。
勉強=自分、そして広い意味では世界を発展・向上させる手段
これをベースに、どうしたら自分を向上させることができるのか、
また学校の勉強は、どう役に立つのか、
といったことを、読むだけでパワフルな印象が伝わってくる鈴木光司節で説きまくります。
著者の力強い持論に反発の念を抱く読者もいるかもしれません。
しかし、それは著者にしてみれば織り込み済みのことでしょう。
人の顔色をうかがい、どっちつかずのおりこうさんの意見を述べるのを本書で否定しているわけですから。
いずれにせよ、冒頭で述べたとおり、本書はさまざまな面で参考になるいい本です。
人生の根本をわかりやすく説いているという面では、ある意味、哲学的な本なのかもしれません。