私も、こんな本がほしかった
★★★★☆
学生時代は、アルバイト(と勉学)に明け暮れ、ダンス習得など思いもよらなかった。社会人になって2年目、職場にキュートな女性が入ってきた。その子が社内親睦会で別の男性社員と見事なジルバを踊った。気持ちが焦がれた私はダンス教室に通い始めた。しかし仕事に追われ、たった1ヵ月半であえなく退会。収穫はほぼゼロ。それから30余年。もう還暦も間近だ。“Shall we dance?”のビデオ鑑賞だけで終わるのか・・。そしてこの本に出逢う。著者の金児さんはなんとダンスを始めたのは50代になってからだと言う。信越化学という大会社で国際業務をしている中で、欧米人の懐に飛び込むには、社交ダンスの習得が必須と一大決心をして、レッスンに挑戦。ついに10年前ダンス教師の資格をとった。現在も信越化学の顧問をしつつ、ダンスを楽しんでいると――。不思議なことに、ダンス用語は例えば‘クウィック・クウィック・スロー’というように、どの種目もすべて英語。本書は、ダンス用語749語を「世界一やさしい英和対訳」で著した、と著者はいう。私も定年後にダンスに挑戦しようか。そのために教習所で恥をかかないように、基本用語のいくつかを覚えておこうか・・・。本書を前に、いま、こう思っている。ブルース、ワルツ、タンゴ、からジルバ、サンバ、ルンバなど14種目が踊れたら・・・。定年後も捨てたものではなさそうだ。