温泉好きの方への入門書。ミトホルミーシス理論は出てきませんが・・・
★★★★☆
全国4600湯を踏破したと豪語する「温泉教授」松田先生が温泉の効用を概説したご本。
温泉の基礎知識から宿・温泉の選び方、具体的な入浴法、作法・マナーから温泉学の歴史まで懇切丁寧に教授してくれる。
温泉好きの小生としては、実に面白く読めた。
曰く、
・医者は病気の専門家であって、健康の専門家ではない。
・西洋医学は病気を治す、温泉は心と体を正す。
・ヨーロッパの先進諸国(アジアではモンゴル)では温泉療法に健康保険が使える。
・予防に金を掛ける方が医療費が少なくてすむという健康的な発想がその根幹にある。
仰る通りでございます。実に素晴らしい。
但し、何故温泉が身体にいいのかに関しての科学的な分析が少し薄いのは残念至極。
ラドンガスやホルミーシス理論なんかが登場するのではと期待していたが・・・
そっちに関心のある向きは温泉気候物理医学会にでも入会して勉強してくれと言う事か(笑)。
巻末にはお勧め名湯350選が掲載されていて「全湯踏破」を将来の課題としよう。
温泉好きの方に入門書としてお勧め出来る作品です。
この著者ほんとに大学教授?
★★☆☆☆
著者が多くの温泉を回って、ご自分の考えを持っていらっしゃることは
読んでいてよくわかります。
ただ、「私はこう思う、ああ思う」では
本にならないでしょう。
大学の教授をなされているようですが、
本をよんでも感想ばかりで、科学的な内容は皆無。
温泉水の劣化の話や、塩素の話に根拠はなく、
「病気にならない」とうたっているが、医学てきな話や疫学的な話もない。
単なる温泉好きなおっさんの話で終わっている。
さらに所々で商品のCMみたいなものがさりげなく入るのも不快です
こういう本しか書けない方が「大学教授」の肩書を持っていることが
とても残念だ。
「塩素」消毒の愚!
★★★★☆
今の水道水に含まれる塩素は、アトピー皮膚炎などのアレルギー病を引き起こす。この本では、水道水を家庭の風呂で使用する際は、塩素を吸収する「備長炭」を入れるよう推奨している。考えてみれば、塩素消毒でなく、昔の水道ろ過の方法を用いれば、こんな手間は必要なくなる。
日本の役所は、水道法により「塩素」を添加することを強制している。水道水は薬品臭くして、飲めないようにした方が都合のいい人たち(化学、飲料業界など)もいるはずだ。霞ヶ関の役人はインテリ揃いのはずなのに、なんて愚かなんだろうとつくづく思う。