ハリウッド作品でないものを観て欲しい
★★★★★
始まりと終わりが同じ河の上を流れていない。
善と悪が明確ではない。
道徳と信念や信心は必ずしも一つの道理の元に相容れない。
フランス映画特有の日本人のアメリカ(ハリウッド)ナイズされた頭の構造では理解しがたい面倒臭さ。
それなりの大作ですら漂うアンダーグラウンドっぽい空気感。
物事は金を持って力の強いモノが勝つんだよ、人と同じ?違うだろ人より派手に生きるんだよ!って価値観丸出しのハリウッド映画。
家族5人が同じ家に暮らしていたら五足の靴と五つの歯ブラシが要るし目に見えるモノは真実の一部も映していないと考えるフランス人。
警察力が強く(検挙率が高い意味ではない)階級制度も暗然と残り、暴力に対しアメリカ人より遙かに厳しいフランス人が作るアクション映画は至極当然に色合いが違ってきます。
本作もハリウッド作品と比較するのではなくフランス人、フランス文化を感じるには非常に楽しい作品です。
フランス人が思い描く悪と正義や宗教といった割り切れない世界のバランスなどが映し出されていて楽しめました。
「クリムゾンリバー2」より面白い!
★★★★★
クリムゾンリバーの1は素晴らしかったが、2は期待はずれだった。
原作者が同じと聞いて観てみたら、これはアタリだった。
トルコ人って怖いんだなーって思った。
まあ神を狂信的に信じる登場人物に魅力を感じるのも事実だが・・・。
なぜ邦画もこういう奥の深い映画を作れないのかねぇ・・・。
あとエンドロールや劇中に流れた曲がよかった。
でもサントラが出てないのが残念。
ジャン・レノかっこいい〜
★★★☆☆
誰にも感情移入できなくて、
引き込まれ度の低い映画でした。
殺人が起こったり、爆発したり、
階段が落ちたり、銃で撃たれたり。
表面的には派手なのですが、
ハラハラ感もなく、微妙・・。
登場人物が何を考えているのか、
私には最後までピンと来なかった。
記憶を取り戻したアンナが、突然、
強くなっても、感懐はなかったな。
良かったのは、終盤のカッパドキア。
雰囲気あるトルコの風景が素敵でした。
それにしても、ジャン・レノ 67歳。
渇いた感じが渋くて良かったわ!
クリムゾン リバーを観てなくても楽しめます
★★★★☆
記憶に障害を持つエリート官僚の妻
妻に献身的につくす夫
妻がつとめるブーランジェリーに毎日訪れるどこかで見覚えのある男性客
トルコ人街であがった3人の女性の惨殺死体
母親の死を乗り越えられない若い刑事
無謀な捜査で警察から見放された老刑事
エリート官僚の妻が病院と夫に不信感を持つところからストーリーは展開し
やがて、妻の脳の障害の謎が解けるとともに彼らの関係の全体像がみえると
これを皮切りにストーリーは2転3転していきます
ストーリーもさることながら、役者も皆好演、
中でも私のお気に入りはカメラワークを中心とした視覚演出
ハリウッド程の資金力はないであろうフランス映画で
やもすれば陳腐になりがちな爆破シーンなども趣向がこらされ
なかなかのできになっております
こういうところを日本映画はぜひ学んで欲しい…
もう少し値段が下がったら是非お試しください
リアルな作りで、けっこうおもしろいです
★★★★☆
『クリムゾン・リバー』の作者とのことで、グランジェの
原作を先に読んでいました。小説では、ちょっとよくわからない
シーンも、映画と併せて理解でき、おもしろさも倍増ってところ。
映画は、原作に忠実で、2時間ものらしいですが、後半になるに
つれて、話の広がりと深さが出てきて、もっと長かった印象を
受けます。これでもか、というほど、トルコと仏国、欧州の関係に
深く深く入っていき、ななかな一筋縄では終わりませんの
結構な大作です。
「原作も読み、映画も読む」ことで、イマジネーションの広がりを
感じさせてくれる大作。当初予想したより、残酷シーンは少なく、
というか、ほとんど登場せず、演出は正統派です。
謎めいた冒頭シーンは、原作を読んでいても、ハラハラ、ドキドキ
の謎めいた盛り上がりでグーです。