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蜘蛛女のキス スペシャル・エディション (2枚組) [DVD]

価格: ¥6,300
カテゴリ: DVD
ブランド: 紀伊國屋書店
Amazon.co.jpで確認
映画におけるマジック・リアリズム、そして必見メイキング・フィルム ★★★★★
個人的には、なぜか南米文学には惹かれます。得意なのは仏文なのですけど。
しかし映画公開時には、特に興味が無く、ウィリアム・ハートの演技が話題になっていたので観ただけで、今まで観た事のない、奇妙な味わいを感じました。一応、原作も読み、プイグの小説は好きでしたが。
時は巡って今、監督の真の主題を見出しました。
正確劇中劇を含めると三重構造になっており、フェリー二の81/2のようにリアリズムと幻想が自由自在に混在していて、ちょっとメジャーな実験映画とも言えます。しかし、あくまでも、それは構成上、そして表現上の問題にすぎず、やはりこの作品の主題は政治的に深い意義(反体制としての反骨の精神)をもっていたのだと理解しました。
表現の自由にある程度の制限、圧力があった場合、通常、誰もが率直に、端的に表現できない訳で、メタファーを用いて主題を象徴する。これは世界的に普遍的なアーティストの技術・手法です。
しかし一方では、社会派としての視点を持ちながらも、映画への愛に溺れているかのような享楽的な味わいもあり、それ故に評価が分かれたのは当然だと思いました。
が今や、そういった作品を作れる監督も少なくなりました。
映画自体も混沌としていますが、私はその過剰な「陳腐さ」をマジック・リアリズムとして理解し、一票入れます!その完成度の高さ故に。
かつ、本編と同等にメイキング・フィルムがすさまじく、とても参考になりました。一見の価値あり!
です。きれいごとを一切排除しているという点において。コッポラではないけど、映画製作はまさに戦場。きれいごとでは無く、金銭的にも人間的にも泥沼に陥ります。そして、その映画の完成自体が暗闇の中にのみ存在する。
本編の作風とは裏腹に、映画製作の真実をリアリズムで物語っていて、あたかも二本立て映画を観たかのよのような錯覚を覚えます。
当時はウィリアム・ハートの演技に魅了されましたが、作品自体の底力を思い知らされた次第です。
追伸:別の観点から語ると、「人間の強さと弱さ」を見事に表現している点は素晴らしい!と評価します。
何てこった、、、、、 ★★★★☆
決して報われない、ゲイの恋愛の切なさを描ききった傑作。
待ちに待ってようやくDVD化されたことは慶賀に絶えず、それ以上は何も言う事が無い、、、、、
と言いたいところなんですが、何なんだこのジャケットは。
VHSの時のジャケットとも映画公開時のポスター、チラシのデザインとも違う上、何より、めちゃくちゃかっこ悪い。
このジャケを見て「この映画を観てみたい」と思う人、もしくは中身(映画)の素晴らしさを類推できる人がどれだけ居るというのか。
この映画の国内DVD化を手掛けた紀伊国屋書店には、中身の素晴らしさを台無しにしてしまった、非常に罪深いアートワークを猛省してもらいたい。
「愛の嵐」と「蜘蛛女のキス」に勝る恋愛映画はない ★★★★★
アルゼンチンの小説家マヌエル・プイグの小説を元に、ヘクトール・バベンコが監督した1985年のブラジル映画。
メインキャストは、男2人。
ぶっちゃけ、ホモが片思いをする話です。

倫理や常識を超越して突き抜けた恋愛。
自分の愛のためなら、自分さえもが死んでしまっても、それでも愛したい。

そういった意味での恋愛映画は、「愛の嵐」と「蜘蛛女のキス」の2作品に勝るものが今のところないです。

ブエノスアイレスの刑務所で、テロリストのヴァレンティンと、ホモのモリーナが相部屋で収監されます。
最初はモリーナを突き放していたヴァレンティンですが、恋愛映画を語り続けるモリーナに次第に親近感を抱くようになり…。

ウィリアム・ハートが素晴らしい演技をしています。
彼の演じるモリーナの愛が、あまりにも美しく悲しい。
男でも女でも、あれだけ人を愛せるでしょうか?
当時LDの解説に哲学的な事が書かれていましたが、そんなことはどうてもいい。
あんなに高尚なアガペは見たことない。

ラストは、泣くのを通り越してショックでした。
この映画を観ずして、アガペを語ってほしくないです。
相手を全身全霊で愛すれば、きっと愛は生まれる・・・けれど ★★★★★
舞台は南米の刑務所から始まる。
政治犯ヴァレンティンと同性愛者のモリーナは同室になる。
二人は犯罪者だが、その罪は全く違うものだ。
最初は明らかにモリーナに嫌悪感を示すヴァレンティン。
そんな彼にモリーナは何本か映画の話をします。
これがまた面白い。蜘蛛女のキスというタイトルも彼の語る劇中劇からとったもの。
やがて全く共通点のないように思われる二人が、心を交流させていく…

ラストはあなたの目で確かめて下さい。
いろいろな解釈ができる結末だと思います。
個人的には、あれ以上の終わり方はないと思えるものでした。

映像・音楽ともにもとても良いです。
本来ならば殺風景なはずの刑務所の風景が、モリーナの映画話で退屈させません。
モリーナ役のウィリアム・ハートの演技も好きです。

こんなストーリーとラストはプイグにしか描けないと思います。
この世界観を見事に映像化できた監督に拍手を送りたい。
待ちました ★★★★★
USアマゾンからDVDとブルーレイが発売されて何年待ったことか。US版も買いましたが、英語力のない自分にとっては結構つらいものがありました。紀伊国屋さんに感謝!しかし、できればブルーレイも同時に発売して欲しかった。