リアリティーの傑作本
★★★★★
弱いもの、小さきもの、霊と呼ばれるもの、シャーマン、動物たち、障害を持った人たち、
それらと関わる人たち。あとがきにあるように『人を思えば思うほど傲慢になっていく心』
それらを強く感じさせてもらった短編の数々。
理論ではなく感覚を研ぎ澄ませて書いてあるのでリアリティーがものすごくある。
対称的であるものが本当は同じ思いであったのではないかとか、
弱者に対して健康な人たちがイライラしてしまう様など、考えさせられるテーマがたくさんある。
ソウルズと言うタイトル通り目には見えないけれど確かにあるものを
見過ごさず大切にしなければいけないなぁと思った一冊でした。
ともすれば、オカルトやスピリチュアルにくくられてしまいがちな内容を現実的に書くところなどは
やはり作者・田口ランディさんの凄さだと思いました。
よしもとばななさんも薦めていた大傑作の本。オススメします!!!