古き日本、そのふるさとの中のふるさと
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このシリーズ、どの本を手に取っても、そこに「ふるさと」は息づいていますが、特にこの地域奈良・飛鳥が含まれ、古代日本の原風景がここにあります。
自然の中に育まれて生きる人間の姿・住まいのたたずまいが、如実にカラー写真で紹介されています。その象徴のようなものが、風景の中に溶け込んでいる藁葺き屋根の民家でしょう。その例を幾つか挙げてみますと、代表的なものが本書表紙カバーの京都府南丹市美山町の風景。
そして、取っておきの「五箇山」(富山県・岐阜県の県境)の合掌造りは見事です。それもそのはず世界遺産に登録されています。相倉合掌集落と菅沼合掌集落は、日本でも類を見ないほどの山村風景です。「日本人の遺伝子に組み込まれた村の原風景の記憶と共振する」懐かしさです。昭和初期、西條八十が訪れ滅びつつあった民謡「こきりこ節」を後世はれの三叉伝えた。
こきりこの竹は七寸五分じゃ
長いは袖のかなかいじゃ
窓のサンサはデデレコデン
はれのサンサもデデレコデン