素直に感動しました
★★★★★
16世紀のスペインのカトリックの修道女、アヴィラのテレサが彼女の神秘体験について記した代表作。
彼女にとって祈りとは霊魂の内奥に住む神に近づく修行であり、霊魂を7つの部屋からなるクリスタルの城で描写します。
奥の部屋へ進んでいくと、喜びとともに苦しみも増していく。しかし最奥の部屋で行われた神との霊的結婚でついに心の平安が訪れます。
最後の第7の部屋の境地は彼女の「自叙伝」にはなかった記述であり、修道女としての最終目的を達成したと思われます。その様子は読者にとっても感動的ですらあります。
カトリックの修道士・修道女が何を求めているのか知るに絶好の書です。